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Excel(エクセル)のEVEN関数で数値を切り上げて偶数に変換しよう!【基本から応用まで】

Excelで数値を操作する際、特定の数値を偶数に丸めたいことがあるかもしれません。そんなときに便利なのがEVEN関数です。EVEN関数を使えば、数値を偶数に切り上げることができます。この記事では、EVEN関数の基本的な使い方から、応用的な活用方法までを詳しく解説します。

EVEN関数とは?

EVEN関数は、指定された数値を最も近い偶数に切り上げる関数です。正の数、負の数に関係なく、数値を次の偶数に丸めて返します。小数点以下の数値がある場合も、偶数に切り上げられます。

EVEN関数の基本的な構文

=EVEN(数値)

  • 数値: 偶数に丸めたい数値やセルを指定します。

EVEN関数の動作イメージ

例えば、次のような数値にEVEN関数を適用した場合の結果は以下の通りです。

  • EVEN(3) → 4 (3は偶数でないため、次の偶数である4に切り上げ)
  • EVEN(5.7) → 6 (小数点以下があっても、次の偶数である6に切り上げ)
  • EVEN(-3) → -4 (負の数でも、次の偶数に切り上げ)
  • EVEN(2) → 2 (すでに偶数の数値はそのまま)

EVEN関数の実際の例

例えば、次のように数値が入力されている場合、

A B
1 =EVEN(A1) → 2
2 =EVEN(A2) → 2
3 =EVEN(A3) → 4
-1 =EVEN(A4) → -2
5.7 =EVEN(A5) → 6

このように、EVEN関数を使うことで、数値を偶数に切り上げることができます。

EVEN関数の応用例

奇数を偶数に変換

EVEN関数は、奇数を次の偶数に変換するために便利です。たとえば、リスト内の全ての奇数を偶数に丸めたい場合、EVEN関数を使って簡単に実行できます。たとえば、次のように入力すれば、奇数が自動的に偶数に変換されます。

=EVEN(A1)

これにより、1や3、5といった奇数は、それぞれ2、4、6に変換されます。

負の数を偶数に丸める

EVEN関数は、負の数にも対応しています。負の奇数を最も近い偶数に切り下げます。たとえば、「-3」は「-4」に切り下げられます。

=EVEN(-3)

これにより、負の数も正確に偶数に丸められます。

切り上げを使った合計

EVEN関数は、切り上げた偶数の数値を利用して合計を計算する際にも便利です。例えば、全ての奇数を偶数に変換して合計を計算する場合、次のように入力します。

=SUM(EVEN(A1:A5))

これにより、リスト内の奇数が偶数に変換され、合計が計算されます。

四捨五入の代替としての使用

EVEN関数は、特定の数値を偶数に丸める場面で、四捨五入の代替手段としても使えます。例えば、請求書などの金額を偶数に統一したい場合に便利です。特に、小数点以下を持つ数値を偶数に丸めることで、簡単に端数処理ができます。

=EVEN(150.75)

これにより、結果は152となります。

EVEN関数の便利な豆知識

整数や小数にかかわらず偶数に丸める

EVEN関数は、整数や小数に関係なく、最も近い偶数に丸めることが可能です。例えば、5.7のような小数点を持つ数値でも、整数の偶数に簡単に変換できるため、データ処理が効率的に行えます。

負の数にも対応

EVEN関数は、負の数にも対応しています。正の数だけでなく、負の数も偶数に切り上げ(もしくは切り下げ)て処理されるため、特に幅広い数値範囲を扱う場面で役立ちます。たとえば、負の奇数を偶数に変換する場合もシンプルです。

ODD関数との違い

EVEN関数と似た関数にODD関数があります。ODD関数は、数値を最も近い奇数に切り上げる関数です。どちらの関数を使うかは、特定の数値を偶数に変換したいのか、奇数に変換したいのかに応じて使い分けます。

=ODD(3)  // 結果は3

=EVEN(3)  // 結果は4

このように、EVEN関数とODD関数を使い分けて数値を調整できます。

EVEN関数のよくあるエラーと対処法

#VALUE!エラー

#VALUE!エラーは、EVEN関数に無効なデータ(数値以外のデータ)が入力された場合に発生します。EVEN関数は数値データのみを扱うため、セルに数値以外のデータが入力されていないか確認し、数値を正しく入力しましょう。

文字列や空白セル

EVEN関数に文字列や空白セルを適用すると、結果としてエラーが返されることがあります。計算に使用するデータが数値であることを確認するため、事前にデータをクリーニングし、必要なデータ形式に変換することが重要です。

まとめ

ExcelのEVEN関数は、数値を最も近い偶数に切り上げる便利なツールです。整数や小数、負の数も含め、数値を効率よく偶数に丸めることで、データ処理や計算が簡単になります。ODD関数と併用することで、奇数や偶数への変換を柔軟に行うことも可能です。

EVEN関数を活用して、Excelでのデータ処理を効率化しましょう!