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ExcelのINT関数で数値を切り捨てて整数に変換しよう!【基本から応用まで】

Excelで数値を扱う際、小数点以下を切り捨てて整数にしたい場合があります。そんなときに便利なのがINT関数です。INT関数を使えば、数値を整数部分のみに簡単に変換できます。この記事では、INT関数の基本的な使い方から、応用的な活用法までを詳しく解説します。

INT関数とは?

INT関数は、指定した数値の小数点以下を切り捨てて整数部分のみを返す関数です。INTは「integer(整数)」の略で、正の数でも負の数でも対応しています。負の数の場合は、より小さい方の整数に切り捨てられます。

INT関数の基本的な構文

=INT(数値)

  • 数値: 小数点以下を切り捨てて整数にしたい数値やセルを指定します。

INT関数の動作イメージ

例えば、次のような数値にINT関数を適用した場合、以下の結果が得られます。

  • INT(5.8) → 5 (5.8の小数点以下を切り捨てて5)
  • INT(-3.7) → -4 (負の数はより小さい整数に切り捨て)
  • INT(2) → 2 (すでに整数の場合、そのまま返されます)

INT関数の実際の例

例えば、次のように数値が入力されている場合、

A B
5.8 =INT(A1) → 5
-3.7 =INT(A2) → -4
4.1 =INT(A3) → 4
6 =INT(A4) → 6

このように、INT関数を使うことで、数値の小数点以下を切り捨てて整数部分だけを簡単に取得できます。

INT関数の応用例

小数点以下を切り捨てて処理

INT関数は、単純に小数点以下を切り捨てるため、計算処理を簡略化する場合に便利です。たとえば、商品の単価や金額計算で、端数を切り捨てて処理したい場合に使用できます。

=INT(15.75)

この場合、結果は15となります。

負の数を整数に切り捨て

INT関数は、負の数を処理する際にも有効です。負の小数点以下の数値は、より小さい整数に切り捨てられます。例えば、-3.7は-4に変換されます。

=INT(-3.7)

この結果、負の数を正しく切り捨てて扱うことができます。

割り算の商を整数で取得

INT関数を使って、割り算の商を整数で取得することができます。たとえば、10 ÷ 3 の商を整数部分のみで取得するには、次のようにします。

=INT(10 / 3)

結果は3となり、小数点以下は切り捨てられます。

日付と時間の計算に応用

INT関数は、日付や時間の計算にも活用できます。たとえば、時間を計算してその時間部分だけを抽出したい場合に便利です。例えば、150分を時間と分に分けて処理する際に、INT関数を使って時間部分を取得できます。

=INT(150 / 60)  // 結果は2(2時間)

これにより、分数データから正確な時間を抽出することが可能です。

INT関数の便利な豆知識

小数点以下を切り捨てるのか切り上げるのか

INT関数は、小数点以下を切り捨てて整数部分を返すため、負の数でも切り捨てが適用されます。負の数に対しては、通常の切り捨て関数とは異なり、より小さい整数が返されます。たとえば、-3.7の場合、-4が返されるため、他の切り捨て関数と混同しないように注意が必要です。

ROUND関数との違い

ROUND関数は、数値を四捨五入して指定の桁数に丸める関数ですが、INT関数は常に小数点以下を切り捨てます。ROUND関数とINT関数は、丸め方に大きな違いがありますので、用途に応じて使い分けましょう。

=ROUND(5.8, 0)  // 結果は6(四捨五入)

=INT(5.8)       // 結果は5(切り捨て)

TRUNC関数との比較

INT関数とよく似た機能を持つのがTRUNC関数です。TRUNC関数も小数点以下を切り捨てて整数部分を返しますが、TRUNC関数では切り捨てたい小数点以下の桁数を指定することができます。INT関数は常に整数部分のみを返すのに対し、TRUNC関数は小数点以下を部分的に残すことも可能です。

=TRUNC(5.89, 1)  // 小数点以下1桁まで表示 → 5.8

=INT(5.89)       // 結果は5(切り捨て)

INT関数のよくあるエラーと対処法

#VALUE!エラー

#VALUE!エラーは、INT関数に無効なデータ(数値以外のデータ)が入力された場合に発生します。INT関数は数値を対象とした関数であるため、セルに数値以外のデータ(テキストや空白)が含まれていないか確認し、数値データを入力する必要があります。

文字列や空白セルの扱い

INT関数は、数値以外の文字列や空白セルを処理する際にエラーが発生する可能性があります。数値データを処理する前に、データが正しい形式かどうかを確認し、必要に応じてデータをクリーニングしておくとよいでしょう。

まとめ

ExcelのINT関数は、小数点以下を切り捨てて整数部分のみを取得するための便利なツールです。正の数、負の数に対応し、データ処理や計算の際に役立ちます。ROUND関数やTRUNC関数と使い分けることで、より柔軟な数値処理が可能になります。

INT関数を活用して、Excelでの数値処理をさらに効率化しましょう!