Excelはデータ管理や計算の強力なツールです。
その中でも一番使われる関数が「SUM関数」。
今回はSUM関数の基本の使い方に加え、知っておくと役立つ豆知識も紹介します。
SUM関数とは?
SUM関数は、指定した範囲内の数値をすべて合計する関数です。大量のデータを集計したり、複雑な計算を瞬時に行うのに便利です。
SUM関数の基本的な構文
=SUM(数値1, 数値2, …)
または
=SUM(範囲)
例えば、「B2」から「B4」までの合計を出したいときは次のように入力します。
=SUM(B2:B4)
実際の例
A | B |
売上月 | 売上金額 |
1月 | 100,000 |
2月 | 150,000 |
3月 | 120,000 |
この表の1月から3月の売上合計を計算する場合は、次のように入力します。
=SUM(B2:B4)
結果として、売上合計「370,000」が表示されます。
SUM関数の応用
複数範囲の合計
SUM関数は複数の範囲や個別のセルも指定可能です。以下のように異なる範囲の値を合計したい場合は、次のようにします。
A | B | C | D |
売上月 | 売上金額 | 支出月 | 支出金額 |
1月 | 100,000 | 1月 | 50,000 |
2月 | 150,000 | 2月 | 60,000 |
=SUM(B2:B3, D2:D3)
この場合、売上金額と支出金額の両方を合計して計算します。
便利な豆知識
ショートカットで合計を一瞬で計算
SUM関数を手で入力するのが面倒な場合は、ショートカットキーを使って簡単に合計を求められます。計算したい範囲を選択した状態で、キーボードのAlt + =(Windows)または Command + Shift + T(Mac)を押すと、自動的にSUM関数が挿入されます。
数式エラーを無視して合計する方法
SUM関数でセル範囲にエラー値(#N/Aや#VALUE!など)が含まれていると、正しい結果が得られないことがあります。この場合、SUMIF関数を使って、エラーを無視して数値のみを合計できます。
例えば、以下のようにエラーを含むデータがある場合:
A | B |
1月 | 100,000 |
2月 | #N/A |
3月 | 120,000 |
この時、エラーを無視して合計を計算するには以下のように入力します。
=SUMIF(B2:B4, “>0”)
この方法でエラー値をスキップし、数値のみの合計「220,000」を計算できます。
フィルタされたデータの合計を出す
データにフィルタをかけて、特定の条件に合ったデータだけを表示しているとき、通常のSUM関数では非表示のセルも含めて合計してしまいます。フィルタで表示されたデータだけの合計を知りたいときは、SUBTOTAL関数を使います。
例えば、フィルタをかけたデータの合計を計算するには以下のように入力します。
=SUBTOTAL(109, B2:B10)
この109は、フィルタ後のデータに対して合計を行うコードです。これにより、非表示のデータを除いて正確な合計が計算されます。
条件を指定して合計を計算する
SUM関数だけではなく、特定の条件に合う値だけを合計したい場合は、SUMIF関数を使用します。例えば、「100,000円以上の売上のみを合計したい」ときは次のように入力します。
=SUMIF(B2:B4, “>=100000”)
この式は、B列のセルの中で100,000円以上の値だけを合計してくれます。
よくあるエラーと対処法
#VALUE!エラー
SUM関数に文字データが含まれるセルを指定すると、#VALUE!エラーが発生することがあります。この場合、数値データだけを指定しているか確認しましょう。
空白セル
空白セルが含まれている場合でも、SUM関数はそれを0として処理するため、問題なく合計が計算されます。
まとめ
SUM関数はExcelの基本中の基本ですが、その便利さは無限大です。
ショートカットを活用したり、条件付き合計やエラーの無視などの応用テクニックを知っておくと、日々の作業が大幅に効率化されます。
ぜひこの記事の豆知識を活用して、Excelマスターを目指しましょう!