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ExcelのTAN関数の使い方をわかりやすく解説!【具体例付き】

TAN関数とは?

Excelの TAN関数 は、角度を入力するとその角度の正接(タンジェント)値を返す関数です。
三角関数のひとつで、「高さ ÷ 底辺」 の比率を求めるときによく使われます。建築、測量、物理、データ分析など幅広い分野で活用できます。

書式:

=TAN(数値)

数値:ラジアン単位で指定する角度

注意:ExcelのTAN関数も 角度はラジアン で入力します。度数(°)を使う場合は RADIANS()関数で変換が必要です。


基本的な使い方

例1:0度、45度、60度のタンジェント値を求める

角度(度数法) 数式 結果
=TAN(RADIANS(0)) 0
45° =TAN(RADIANS(45)) 1
60° =TAN(RADIANS(60)) 1.732(√3)

👉 =TAN(45) と入力すると「45ラジアン」と解釈されるため、正しい値になりません。必ず RADIANS() を組み合わせましょう。


例2:セル参照を使って計算

A列に角度を入力し、B列でタンジェント値を計算すると便利です。

A列(角度) B列(数式) B列(結果)
=TAN(RADIANS(A2)) 0
30° =TAN(RADIANS(A3)) 0.577
45° =TAN(RADIANS(A4)) 1
89° =TAN(RADIANS(A5)) 約57.29(∞に近い)

👉 90°や270°などでは値が無限大に近づき、エラーや非常に大きな数値になるので注意が必要です。


応用例

例3:高さを求める計算(建築・測量での活用)

ある建物を遠くから見上げるときの「高さ」を求めるときにTAN関数が役立ちます。

例:

  • 観測地点から建物までの距離 = 50m

  • 見上げた角度 = 30°

高さ = 距離 × TAN(角度)

Excelでは:

=50*TAN(RADIANS(30))

結果:28.87m(建物の高さ)


例4:傾きの計算

TAN関数は「傾斜の角度」と「比率」を結びつけます。
例えば、坂道の角度が10°の場合:

傾斜率 = TAN(RADIANS(10)) = 0.176

👉 これは「100m進むと17.6m上昇する坂道」という意味になります。


まとめ

  • TAN関数は角度の正接(タンジェント)値を返す関数。

  • Excelではラジアン入力が基本 → RADIANS()と併用が必須。

  • 建築・測量・傾斜率の計算など、実生活でも活用できる。

  • 90°や270°などでは値が無限大に近づくため注意。

👉 SIN・COS・TANの三角関数を揃えて理解すれば、Excelでの計算の幅がぐっと広がります!