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ExcelのUNICHAR関数でユニコード文字を取得しよう!【基本から応用まで】

ExcelのUNICHAR関数は、指定されたUnicodeコードポイントを基に対応する文字を返す関数です。世界中のさまざまな言語や絵文字、特殊記号を扱う際に非常に便利な関数で、国際的なデータや多言語対応の処理が可能です。この記事では、UNICHAR関数の基本的な使い方から応用的な活用法までを詳しく解説します。

UNICHAR関数とは?

UNICHAR関数は、Unicodeコードポイントに対応する文字を返します。Unicodeは、世界中の言語や特殊記号、絵文字を含む広範な文字セットで、ASCIIよりも多くの文字をカバーしています。これにより、国際的な文字セットや多言語データ、さらには絵文字や特殊な記号の操作が簡単に行えます。

UNICHAR関数の基本的な構文

=UNICHAR(コードポイント)

  • コードポイント: Unicodeの数値を指定します。0~1,114,111までの整数値を指定することができます。

UNICHAR関数の動作イメージ

たとえば、Unicodeコードポイント「128522」に対応する絵文字を表示したい場合、UNICHAR関数を次のように使います。

=UNICHAR(128522)

この場合、😊という絵文字が表示されます。

UNICHAR関数の実際の例

以下のように、UNICHAR関数を使ってUnicodeコードに対応する文字を取得することができます。

セル範囲 UNICHAR関数の使用例 結果
65 =UNICHAR(65) A
9731 =UNICHAR(9731) ❄️(雪の結晶)
8364 =UNICHAR(8364) €(ユーロ)
128522 =UNICHAR(128522) 😊(笑顔の絵文字)

このように、UNICHAR関数を使うと、指定されたUnicodeコードポイントに対応する文字や記号、絵文字を簡単に取得できます。

使用できる範囲

UNICHAR関数は、0~1,114,111までの数値に対応しています。この範囲内の数値であれば、Unicodeに対応するほぼすべての文字を取得できます。たとえば、0から127の範囲はASCIIに対応し、それ以外の範囲では多くの言語の文字や特殊記号、絵文字などが含まれます。

UNICHAR関数の応用例

絵文字の挿入

UNICHAR関数を使えば、Unicodeコードを基に簡単に絵文字を挿入できます。たとえば、笑顔の絵文字「😊」をセルに表示するには、次のようにします。

=UNICHAR(128522)

これにより、Unicodeコードポイント128522に対応する絵文字が挿入されます。Excel上でプレゼン資料やレポートに視覚的な要素を追加する際に便利です。

多言語対応の文字列生成

UNICHAR関数を使って、国際的なデータに対応する文字を簡単に取得できます。たとえば、ギリシャ文字やキリル文字など、多言語のデータを扱う際に使用できます。

=UNICHAR(913)  // ギリシャ文字の「Α」を取得

この数式では、Unicodeコード913に対応するギリシャ文字「Α」が返されます。

特殊記号の挿入

UNICHAR関数を使えば、通常キーボードでは入力しにくい特殊記号を簡単に挿入できます。たとえば、ユーロ記号「€」を表示したい場合は次のように使います。

=UNICHAR(8364)

結果としてユーロ記号「€」がセルに表示されます。これにより、通貨記号や数学記号などを簡単に挿入することが可能です。

文字コードの逆変換

UNICODE関数と組み合わせて、文字とコードポイントの相互変換が可能です。たとえば、次のようにUNICODE関数とUNICHAR関数を組み合わせて、ある文字のコードを取得し、再度そのコードを使って文字を表示することができます。

=UNICHAR(UNICODE(A1))

この数式では、セルA1に入力された文字のUnicodeを取得し、それを再び文字として返します。

UNICHAR関数の便利な豆知識

Unicode範囲内での広範な対応

UNICHAR関数は、世界中のほとんどの言語や記号、絵文字に対応しているため、国際化対応マルチリンガルなデータ操作に非常に便利です。これにより、世界中のどの言語の文字や記号も簡単に扱えます。

特殊なフォントや記号の生成

UNICHAR関数は、通常の文字だけでなく、様々な特殊な記号や装飾的な文字も生成できます。たとえば、星の記号やハートの絵文字なども簡単に挿入できます。

記号 Unicodeコード 使用例
9733 =UNICHAR(9733)
9829 =UNICHAR(9829)
9728 =UNICHAR(9728)

Excel内での視覚的強化

絵文字や特殊記号を使うことで、Excelのシートやレポートに視覚的なアクセントを加えることができます。たとえば、結果に基づいて絵文字を挿入することで、データの意味合いを強調したり、視覚的にわかりやすいレポートを作成することが可能です。

=IF(A1>=80, UNICHAR(128522), UNICHAR(128577))

この数式では、セルA1の値が80以上であれば笑顔の絵文字「😊」が表示され、それ以外の場合は悲しい顔の絵文字「😞」が表示されます。

UNICHAR関数のよくあるエラーと対処法

範囲外の数値を指定した場合

UNICHAR関数に0~1,114,111の範囲外の数値を指定すると、#VALUE!エラーが発生します。このエラーを防ぐには、数値が有効な範囲内に収まっているか確認する処理を追加することが重要です。

=IF(AND(A1>=1, A1<=1114111), UNICHAR(A1), “範囲外のコード”)

この数式では、セルA1に入力された数値が0~1,114,111の範囲内であればUNICHAR関数を実行し、それ以外の場合は「範囲外のコード」と表示されます。

空白セルや無効な入力

UNICHAR関数で空白セルや無効なデータが指定されると、エラーが発生します。この場合、事前に入力を検証する処理を追加してエラーを防ぐことができます。

=IF(ISNUMBER(A1), UNICHAR(A1), “無効な入力”)

この数式では、セルA1に数値が入力されていればUNICHAR関数を実行し、そうでなければ「無効な入力」と表示されます。

まとめ

ExcelのUNICHAR関数は、Unicodeコードポイントに対応する文字や記号を取得するための強力なツールです。多言語対応や特殊記号、絵文字の挿入を簡単に行うことができ、特に国際的なデータ処理や視覚的に強調したデータ表示に便利です。UNICODE関数と組み合わせて、柔軟な文字操作を行うことも可能です。UNICHAR関数を活用して、Excelでの文字操作やデータ表示をさらに強化しましょう!