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【Excel】UNIQUE関数の使い方|重複を除いてデータを抽出する方法を徹底解説

「一覧の中から重複を除いた値だけを取り出したい」
そんなときに活躍するのが、UNIQUE(ユニーク)関数です。

この記事では、UNIQUE関数の基本的な使い方から応用方法、よくあるエラーまでをわかりやすく解説します。


1. UNIQUE関数とは?

UNIQUE関数は、指定した範囲から重複を取り除いた値の一覧を自動で抽出できる関数です。

  • Excelの手動の「重複の削除」操作とは違い、動的に反映される

  • 元データが変わっても自動更新される

  • 複数列にも対応可能


2. 基本構文と使い方

■ 構文

excel
=UNIQUE(array, [by_col], [exactly_once])
引数 意味
array 重複を除きたい元のデータ範囲
by_col(省略可) 横方向(列)で見る場合はTRUE、縦方向(行)ならFALSEまたは省略
exactly_once(省略可) 一度だけ現れる値のみ抽出(TRUE)/通常の一意抽出(FALSEまたは省略)

■ 例1:A列の値から重複を除いて抽出

A列
東京
大阪
東京
名古屋
大阪
excel
=UNIQUE(A2:A6)

→ 結果:

抽出結果
東京
大阪
名古屋

3. 列・行別の抽出方法

■ 横方向(列)に並んだデータから重複を除く

excel
=UNIQUE(A1:E1, TRUE)

→ データが横に並んでいる場合は [by_col]TRUE に設定


4. 重複を除く応用テクニック

● 1回だけ出現した値のみを抽出(exactly_once)

excel
=UNIQUE(A2:A10,,TRUE)

→ 2回以上現れる値を除き、一度だけ出現する値だけを抽出


● SORT関数と組み合わせて並べ替え

excel
=SORT(UNIQUE(A2:A100))

→ 重複を除いた上で昇順にソート


● FILTER関数との組み合わせ

条件を満たすデータの中から一意の値を抽出できます。

excel
=UNIQUE(FILTER(A2:A100, B2:B100="東京"))

→ B列が「東京」のデータに対して、A列の一意リストを生成


● 複数列にまたがる重複排除

excel
=UNIQUE(A2:B10)

→ A列とB列の組み合わせを行単位で見て、完全一致する行を除外


5. よくあるエラーと対処法

エラー 原因 対処法
#SPILL! 展開先にデータがある 障害となっているセルを空にする
#NAME? Excelのバージョンが対応していない Microsoft 365 または Excel 2021 以降が必要
抽出数が変わらない 元データに変化がない、exactly_onceを誤使用 関数の引数やデータの内容を確認する

6. まとめ

項目 内容
主な用途 重複値の除去・ユニークな値の一覧作成
メリット 動的に更新される、手作業不要
対応バージョン Excel 365 / Excel 2021 以降
応用例 プルダウン作成、条件付き一覧、複数列の重複排除などに活用可能

✔ 実務での活用シーン

  • 顧客リストから都道府県の一覧を抽出してグラフに活用

  • アンケート結果から一意の回答を収集

  • 売上データから担当者一覧を抽出して集計表を作成


UNIQUE関数は、Excel作業の効率化に大きく貢献してくれる関数です。
特にデータが増えたり更新される環境では、動的に重複排除できる点が非常に便利です。

ぜひ、FILTERやSORT関数と組み合わせながら、実務でもどんどん活用してみてください!