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ExcelのISEVEN関数で偶数を簡単に判定しよう!【基本から応用まで】

ExcelのISEVEN関数は、指定した数値が偶数かどうかを判定するための便利なツールです。この関数を使うことで、数値が偶数か奇数かを簡単に判定し、計算やデータ処理を効率化できます。この記事では、ISEVEN関数の基本的な使い方から応用的な活用法までを詳しく解説します。

ISEVEN関数とは?

ISEVEN関数は、指定された数値が偶数であればTRUE、奇数であればFALSEを返す関数です。この関数は、データの分類や条件に基づいた処理を行う際に非常に役立ちます。

ISEVEN関数の基本的な構文

=ISEVEN(数値)

  • 数値: 偶数かどうかを判定したい数値またはセルを指定します。

ISEVEN関数の動作イメージ

例えば、セルA1に入力された数値が偶数かどうかを確認するには、次のように入力します。

=ISEVEN(A1)

セルA1に偶数が入力されていればTRUEが返され、奇数であればFALSEが返されます。

ISEVEN関数の実際の例

例えば、以下のようにセルの数値が偶数かどうかを確認する場合、

A B C
セルの内容 4
偶数かどうか =ISEVEN(A2) 結果: TRUE
セルの内容 5
偶数かどうか =ISEVEN(A3) 結果: FALSE

このように、ISEVEN関数を使って、数値が偶数かどうかを簡単に確認できます。

偶数かどうかで処理を分岐させる例

例えば、セルA2が偶数なら「偶数」、奇数なら「奇数」と表示したい場合、次のようにIF関数と組み合わせて使用します。

=IF(ISEVEN(A2), “偶数”, “奇数”)

セルA2が偶数なら「偶数」と表示され、奇数なら「奇数」と表示されます。

ISEVEN関数の応用例

データの分類に使用

ISEVEN関数は、大量の数値データを分類する際に非常に便利です。たとえば、リスト内の数値を偶数と奇数に分類したい場合、ISEVEN関数を使って判定し、条件に応じて別の処理を行えます。

=IF(ISEVEN(A2), “偶数リスト”, “奇数リスト”)

このようにして、数値を偶数リストや奇数リストに自動的に振り分けることが可能です。

偶数の行だけに処理を適用

ISEVEN関数を使えば、特定の処理を偶数の行だけに適用することもできます。たとえば、偶数行のセルにのみ背景色を設定したい場合、ISEVEN関数を条件付き書式と組み合わせて使用します。

=ISEVEN(ROW())

この数式を条件付き書式で適用することで、偶数行にのみ特定の書式(色付けなど)を設定できます。

特定のデータ処理を偶数に対してのみ実行

例えば、偶数の数値に対してのみ特定の計算を行い、奇数の数値には別の処理を行う場合、ISEVEN関数を使って条件分岐させることができます。

=IF(ISEVEN(A2), A2*2, A2+1)

この数式では、セルA2が偶数の場合はその値を2倍にし、奇数の場合は1を加えます。

ISEVEN関数の便利な豆知識

マイナスの数値にも対応

ISEVEN関数は、負の数にも対応しています。例えば、-4のような負の偶数を指定した場合でも、正しい結果を返します。

=ISEVEN(-4)  // 結果はTRUE

負の数値も偶数・奇数の判定ができるため、さまざまなデータセットに対応可能です。

小数点以下の数値に注意

ISEVEN関数は、整数部分のみを基に偶数か奇数かを判定します。そのため、小数点以下の数値が含まれる場合、整数部分が偶数かどうかが判定の基準となります。

=ISEVEN(4.7)  // 結果はTRUE(整数部分4に基づく)

=ISEVEN(5.3)  // 結果はFALSE(整数部分5に基づく)

小数点以下の数値が含まれる場合、整数部分を基準に判定されることを覚えておきましょう。

ISODD関数との違い

ISEVEN関数は偶数を判定するための関数ですが、ISODD関数は奇数を判定するための関数です。ISODD関数を使うと、数値が奇数であればTRUE、偶数であればFALSEを返します。どちらの関数を使うかは、判定したい条件に応じて選択できます。

=ISODD(A1)  // A1が奇数であればTRUEを返す

ISEVEN関数のよくあるエラーと対処法

#VALUE!エラー

#VALUE!エラーは、ISEVEN関数に数値以外のデータが含まれている場合に発生します。たとえば、文字列や無効な数式を指定した場合にこのエラーが表示されます。

=ISEVEN(“ABC”)  // 結果は#VALUE!エラー

この場合、セルに数値が入力されているか、正しい数式が使用されているかを確認してください。

非数値データへの対応

ISEVEN関数は数値に対してのみ動作しますが、もしセルに数値以外のデータが含まれている場合、そのデータが数値かどうかを判定してからISEVEN関数を使用することも可能です。たとえば、ISNUMBER関数と組み合わせて使用すると、数値である場合にのみISEVEN関数を適用することができます。

=IF(ISNUMBER(A1), ISEVEN(A1), “数値ではありません”)

この数式では、A1が数値であればISEVEN関数を適用し、数値でなければ「数値ではありません」と表示します。

まとめ

ExcelのISEVEN関数は、指定した数値が偶数かどうかを判定するための非常に便利なツールです。データの分類や条件に基づいた処理、偶数行や偶数列に対してのみ処理を適用する場合など、さまざまな場面で活用できます。ISEVEN関数を活用して、データの管理や処理を効率化しましょう。