Excelのピボットテーブルは、データを集計・分析するのに非常に便利ですが、
「特定の項目だけを他のセルに取り出したい」と思ったことはありませんか?
そんなときに役立つのが、GETPIVOTDATA関数です。
この記事では、GETPIVOTDATA関数の基本的な使い方から応用テクニック、注意点までをわかりやすく解説します。
1. GETPIVOTDATA関数とは?
GETPIVOTDATA関数は、ピボットテーブルから特定の集計値を抽出する関数です。
手動でセルを参照するよりも、データ構造に基づいて確実に値を取得できる点がメリットです。
2. 基本構文と使い方
■ 構文
| 引数 | 意味 | 
|---|---|
| データ項目(文字列) | 集計値の名前(例:”売上”) | 
| ピボット参照セル | ピボットテーブル内の任意のセル | 
| フィールド名/アイテム | 抽出したい条件を指定(複数指定可能) | 
■ 例1:売上合計を取り出す
ピボットテーブルの集計項目「売上」から、**地域「東京」**の合計を取り出す:
→ A3はピボットテーブル内の任意のセルを指します。
3. 実用例:売上データから抽出
■ ピボットテーブル構造
| 地域 | 商品 | 売上 | 
|---|---|---|
| 東京 | A | 100 | 
| 東京 | B | 150 | 
| 大阪 | A | 80 | 
このピボットテーブルから、「東京 × 商品A」の売上を取得するには:
4. 引数の構造と注意点
■ データ項目は表示ラベル名
関数の1番目の引数(”売上”など)は、ピボットテーブル上に表示されている集計項目のラベルです。
■ フィールド名・アイテムは文字列で指定
フィールド名やアイテム名は**ダブルクオーテーション(” “)**で囲みます。
5. 応用テクニック
● セル参照を使って動的に抽出
| B1 = 東京, C1 = A | 
|---|
→ 入力値を変えると自動で結果が変わる
● ピボットテーブルの構造が変わっても壊れにくい
セル参照(=B5 など)に比べ、行や列の並びが変わっても正確に値を取得できます。
● 合計以外のデータも抽出できる
平均・最大値・個数など、ピボットテーブルで集計している内容であれば取得可能:
※表示名に「平均」などがつく場合はそのまま使用
6. よくあるエラーと対処法
| エラー | 原因 | 対処法 | 
|---|---|---|
| #REF! | ピボットテーブルのセル参照が間違っている | ピボット内のセルを指定する | 
| #VALUE! | データ項目やフィールド名のスペルミス | 表示名と正確に一致させる | 
| 正しく値が出ない | 指定した組み合わせに該当データがない | フィールド・アイテムの指定を見直す | 
7. まとめ
| 特徴 | 内容 | 
|---|---|
| 主な用途 | ピボットテーブルから特定の集計値を正確に抽出 | 
| メリット | 構造に基づくためセルの位置に依存せず、壊れにくい | 
| デメリット | 構文が複雑に感じることがある(特にフィールドが多いとき) | 
| 対応バージョン | Excel 2007以降対応 | 
✔ 実務での活用例
- 
担当者別売上を別表に自動出力 
- 
月次レポートにピボット集計結果を反映 
- 
条件に応じて複数項目をダッシュボード化 
GETPIVOTDATA関数は、「ピボットテーブル+他のシートとの連携」を強化するために欠かせない関数です。
セル番地での参照に比べて、安全で柔軟性の高いデータ抽出が可能になります。
最初は構文に慣れる必要がありますが、慣れれば強力な武器になりますので、ぜひ活用してみてください!
 
							
							
							
															 
							
							
							
															 
							
							
							
															