Webサイトからコピーした文字を貼り付けたら、色や書式まで一緒に貼り付いてしまった——そんな経験はありませんか。そんな悩みを解決するのが、PowerToysに含まれる高度な貼り付け(Advanced Paste)です。

書式を消して貼り付けたり、Markdown・JSONに変換したり、さらにAIを使って要約・翻訳しながら貼り付けたりできる多機能ツールです。この記事では使い方を徹底解説します。

高度な貼り付けとは?

高度な貼り付けは、クリップボードの内容を好きな形式に変換して貼り付けられる機能です。書式を消すだけでなく、テキストをMarkdownやJSONに変換したり、AIで加工したりできます。

項目 内容
料金 無料(AI機能は別途APIキーが必要な場合あり)
起動ショートカット Windows + Shift + V
基本機能 書式なし・Markdown・JSON変換(すべて無料・ローカル処理)
AI機能 要約・翻訳など(オプション・要API設定)

事前準備:PowerToysをインストール

高度な貼り付けを使うには、まずPowerToysが必要です。Microsoft Storeで「PowerToys」と検索し、提供元がMicrosoft Corporationのものをインストールしてください。詳しくはPowerToysの使い方とインストール方法で解説しています。

インストール後、設定で「高度な貼り付け」がオンになっていることを確認しましょう。

基本の使い方

  1. コピーしたい文字をCtrl + Cでコピー
  2. Windows + Shift + Vを押して高度な貼り付けウィンドウを開く
  3. 貼り付けたい形式(書式なし・Markdownなど)を選ぶ
  4. 選んだ形式で貼り付けられる

ウィンドウには、現在クリップボードにある内容のプレビューも表示されるので、何を貼り付けるか確認できます。

書式なしテキストとして貼り付ける(一番便利)

最もよく使う機能が書式なし貼り付けです。Webサイトなどからコピーした文字の色・フォント・リンクなどの書式を消して、文字だけを貼り付けます。

設定で専用のショートカットを割り当てると、ウィンドウを開かずに一発で書式なし貼り付けができて便利です。資料作成やメール作成で大活躍します。

※この機能はAIを使わず、すべてパソコン内で処理されるので、インターネット接続も不要で安心です。

Markdown・JSONに変換して貼り付ける

Markdownとして貼り付け

Webページの装飾付きテキスト(太字・リンクなど)を、Markdown記法に変換して貼り付けます。ブログやGitHubで書く人に便利です。

例:<b>太字</b>**太字** に変換されます。

JSONとして貼り付け

XMLやテキストデータを、JSON形式に整形して貼り付けます。プログラミングをする人に便利な機能です。

これらの変換もすべてAIを使わずローカルで処理されます。

その他の貼り付け機能

機能 内容
画像をテキストに貼り付け クリップボードの画像から文字をOCRで抽出して貼り付け
.txtファイルとして貼り付け テキストをファイルとして貼り付け(エクスプローラー等)
.pngファイルとして貼り付け 画像をPNGファイルとして貼り付け
.htmlファイルとして貼り付け WebデータをHTMLファイルとして保存
.mp3にトランスコード 音声・動画から音声を抽出してMP3化
.mp4にトランスコード 動画を汎用的なMP4形式に変換

これらもすべてローカル処理で、AIや外部サービスを使いません。

AIを使った貼り付け(要約・翻訳など)

高度な貼り付けの目玉機能がAIを使った貼り付けです。クリップボードの内容を、AIに指示した形に加工して貼り付けられます。

指示の例 結果
「要約して」 長文を短くまとめて貼り付け
「英語に翻訳して」 日本語を英語にして貼り付け
「ビジネスメール調にして」 カジュアルな文を丁寧な文に変換
「箇条書きにして」 文章を箇条書きに整形

AI機能を使うための設定

AI貼り付けを使うには、AIモデルプロバイダーの設定が必要です。

  1. PowerToys設定の「高度な貼り付け」を開く
  2. 「AIで貼り付けを有効にする」をオンにする
  3. 「モデルの追加」からプロバイダーを選ぶ
  4. APIキーなどの必要情報を入力

対応プロバイダーには、OpenAI・Azure OpenAI・Google・Mistralなどのオンラインサービスのほか、Ollama・Foundry Localなどパソコン内でAIを動かすローカルモデルもあります。

※オンラインのAIサービスは、APIキーの取得と利用料金(従量課金)が必要になる場合があります。プライバシーを重視するなら、ローカルモデルがおすすめです。

プライバシーへの配慮

高度な貼り付けは、プライバシーに配慮した設計になっています。

  • 基本機能(書式なし・Markdown・JSON・OCR・トランスコード)は、すべてパソコン内で処理され、外部に送信されません
  • AI機能だけが任意(オプトイン)で、自分で有効にしない限り使われません
  • オンラインAIを使う場合のみ、データが外部のAIサービスに送られます

機密情報を扱う場合は、ローカル処理の基本機能だけを使うか、ローカルAIモデルを選ぶと安心です。

よくある質問

Windows標準の「書式なし貼り付け」との違いは?

Windowsにも Ctrl + Shift + V で書式なし貼り付けがありますが、高度な貼り付けはMarkdown・JSON変換やAI加工など、より多彩な変換ができる点が違います。

AI機能は無料で使える?

機能自体は無料ですが、OpenAIなどのオンラインAIを使う場合は、そのサービスのAPI利用料金がかかります。OllamaなどのローカルAIなら無料で使えます。

APIキーのエラーが出る

「API key quota exceeded」が出る場合は、使っているAIサービスのクレジット(残高)が不足しています。サービス側で追加購入が必要です。

まとめ

PowerToysの高度な貼り付けを使えば、Windows + Shift + Vで書式なし貼り付け・Markdown変換・AI加工など、貼り付けの幅が大きく広がります。基本機能はすべて無料・ローカル処理なので、まずは書式なし貼り付けから試してみてください。

AI機能を使えば、要約・翻訳しながらの貼り付けも可能です。PowerToysには他にも便利な機能があります。画像の文字をOCRでコピーするText Extractorや、PowerToysの全機能ガイドもあわせてご覧ください。

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IT解決チャンネル編集部
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