Outlookのアーカイブとは|削除との違い・場所と戻し方、容量が減らない理由
受信トレイを片付けたいけれど、消してしまうのは怖い——そんなときに使うのがアーカイブです。
ただし、この機能には混乱を招く落とし穴があります。
アーカイブしても、メールボックスの容量は減りません。
そして「アーカイブ」と名の付く機能が、Outlookには3種類あります。
この記事では基本的な使い方に加えて、その3つの違いと、容量対策として本当に効くのはどれかを整理します。
アーカイブとは — 削除ではなく「移動」
アーカイブは、メールを「アーカイブ」という専用フォルダーへ移動させる機能です。捨てるのではなく、書庫にしまうイメージです。
| アーカイブ | 削除 | |
|---|---|---|
| メールは | 残る | 削除済みアイテムへ |
| 受信トレイから | 消える | 消える |
| 検索 | ヒットする | ヒットする(削除済みアイテム内) |
| 一定期間後 | ずっと残る | 完全に消える |
| 元に戻す | いつでも可能 | 期限内なら可能 |
「あとで見るかもしれないが、今は視界から消したい」——そういうメールに使う機能です。
アーカイブする方法
ボタンから
- 対象のメールを選ぶ(複数選択も可能)
- ホームタブ → アーカイブをクリック
キーボードから
メールを選んで BackSpace を押すだけです。1通ずつ処理していくときは圧倒的に速いので、覚えておく価値があります。
初めて使うときは、アーカイブフォルダーを作成するか確認されます。作成を選べば、以降は確認なしで移動します。
アーカイブしたメールはどこにある?
左側のフォルダー一覧に「アーカイブ」というフォルダーがあります。受信トレイや送信済みアイテムと同じ並びです。
見つからない場合は、フォルダー一覧を下にスクロールするか、フォルダーが折りたたまれていないか確認してください。
検索でも普通に見つかります
アーカイブしたメールは検索の対象に含まれます。「どこに行ったか分からない」と焦る必要はありません。
検索範囲が「現在のフォルダー」に限定されていると出てこないので、その場合は「すべてのメールアイテム」に切り替えてください。詳しくは Outlookで検索してもヒットしない原因と対処法 をご覧ください。
元に戻す
アーカイブフォルダーを開き、戻したいメールを受信トレイへドラッグするだけです。右クリック → 移動、からでも構いません。
【最重要】アーカイブしても容量は減りません
ここが最大の誤解です。
アーカイブフォルダーは同じメールボックスの中にあります。フォルダーを移動しただけなので、使用容量はまったく変わりません。
受信トレイが散らかっている問題 → アーカイブで解決する
容量がいっぱいの問題 → アーカイブでは解決しない
容量を空けたいなら、削除して「削除済みアイテム」も空にする必要があります。手順は Outlookの容量がいっぱいのときの対処法 で解説しています。
ただし例外があります。次に説明する「オンラインアーカイブ」なら容量が減ります。
紛らわしい3種類のアーカイブ
Outlookには「アーカイブ」と名の付く機能が3つあり、これが混乱の原因になっています。
| 保存先 | 容量は減る? | 誰が使える | |
|---|---|---|---|
| ①アーカイブフォルダー | 同じメールボックス内 | 減らない | 全員 |
| ②自動アーカイブ | パソコン内のPSTファイル | 減る | クラシック版のみ |
| ③オンラインアーカイブ | クラウド上の別領域 | 減る | Microsoft 365の法人プラン |
① アーカイブフォルダー(ここまで説明したもの)
ボタン1つで使える、いちばん手軽な機能です。整理のための機能であって、容量対策ではありません。
② 自動アーカイブ(古い仕組み)
一定期間を過ぎたメールを、パソコン内のPSTファイルへ自動的に移す機能です。サーバーから移動するため容量は減ります。
ただし注意点があります。
- そのパソコンでしか見られなくなる(スマホや別のPCから消える)
- PSTファイルが壊れるとまとめて失う危険がある
- 新しいOutlookでは開けない
会社のパソコンでは、情報システム部門が意図的に無効化していることもあります。自己判断で有効にする前に確認してください。
③ オンラインアーカイブ(法人向け)
Microsoft 365の法人プランで使える機能で、クラウド上にアーカイブ専用のメールボックスが用意されます。
- 受信トレイとは別のストレージなので、本体の容量が空く
- 容量が非常に大きい(プランにより最大1.5TB)
- どの端末からでも見られる(パソコン内に持たないため)
左のフォルダー一覧に「オンライン アーカイブ – (自分の名前)」という項目があれば、これが使える状態です。
容量に困っている企業ユーザーにとっては、これが本命の解決策です。表示されていない場合は、管理者側で有効化が必要なので情報システム部門に相談してください。
勝手にアーカイブされてしまう原因
「知らないうちにメールが消えた」という場合、次のどちらかが多いです。
原因1:BackSpaceキーの誤操作
メール一覧でうっかり BackSpace を押すと、確認なしでアーカイブされます。削除と違って警告も出ないため、気づきにくいのが厄介です。
心当たりがあれば、まずアーカイブフォルダーを確認してください。消えたのではなく移動しただけです。
原因2:自動整理・自動アーカイブの設定
「自動整理(クリーンアップ)」や自動アーカイブが有効だと、一定日数を過ぎたメールが自動的に移動します。
設定は ファイル → オプション → 詳細設定 から確認できます。意図しない動作なら、日数を延ばすか無効にしてください。
原因3:仕分けルール
自分で作ったルールが、特定のメールを別フォルダーへ移動している可能性もあります。Outlookの仕分けルールの設定方法 で確認方法を解説しています。
新しいOutlookでの違い
2026年に入って増えている「新しいOutlook」でも、アーカイブフォルダーは同じように使えます。
| クラシック版 | 新しいOutlook | |
|---|---|---|
| アーカイブフォルダー | 使える | 使える |
| 自動アーカイブ(PST) | 使える | 使えない |
| オンラインアーカイブ | 使える | 使える |
自動アーカイブでPSTに退避していた方は、新しいOutlookに移ると過去のメールが見えなくなります。移行前に必ず確認してください。
詳しくは 新しいOutlookを元に戻す方法|クラシックとの違い をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. アーカイブしたメールに返信できますか?
できます。通常のメールとまったく同じように開いて返信・転送できます。
Q. アーカイブフォルダーが見当たりません
一度もアーカイブを使っていないと、フォルダー自体が作られていません。最初にアーカイブを実行した時点で自動的に作成されます。
Q. アーカイブしたメールも自動削除されますか?
基本的には残り続けます。ただし組織のポリシー(保持ポリシー)で、一定期間後に削除される設定になっている場合があります。
会社のアカウントで重要なメールを長期保存したいときは、情報システム部門に保持期間を確認してください。
Q. 受信トレイを空にしたいのですが、アーカイブと削除どちらが良いですか?
迷ったらアーカイブです。あとから必要になっても取り戻せます。
ただし前述のとおり容量対策にはならないので、容量警告が出ている場合は削除が必要です。
Q. まとめてアーカイブできますか?
できます。Shift や Ctrl を押しながら複数選択してアーカイブボタンを押してください。日付で絞り込んでから一括処理すると効率的です。
まとめ
- アーカイブは削除ではなく移動。検索でも普通に見つかる
- ボタンのほか BackSpace キーでも実行できる(誤操作の原因にもなる)
- アーカイブフォルダーは同じメールボックス内。容量は減らない
- 容量を空けたいなら削除して削除済みアイテムも空にするか、オンラインアーカイブを使う
- 紛らわしい3種類——①アーカイブフォルダー(整理用) ②自動アーカイブ(PST・そのPCのみ) ③オンラインアーカイブ(法人向け・容量が空く)
- メールが消えたと思ったら、まずアーカイブフォルダーを確認する
整理のためならアーカイブ、容量のためなら削除かオンラインアーカイブ——目的で使い分けるのがポイントです。
Outlookの基本操作は Outlookの使い方ガイド にまとめています。







