「営業部の全員に伝えたい」「今日の当番だけに連絡したい」——そのたびに名前を一人ずつ入力していませんか。

Teamsのタグを使えば、「@営業部」と打つだけでそのグループ全員に通知できます。便利な機能ですが、そもそも作れるかどうかが組織の設定次第という壁があります。この記事では使い方と制約を整理します。

タグとは|名前を覚えなくてもグループに届く

タグは、チーム内の一部のメンバーをまとめて呼び出すための仕組みです。

たとえば「Designer」というタグを作っておけば、名前を入力しなくても、そのメンバー全員に一度で届きます。公式でも、役割・プロジェクト・スキル・場所といった属性で分ける使い方が想定されています。

人の入れ替わりが多い組織ほど効きます。「誰が担当だったか」を都度思い出す必要がなくなります。

タグは3種類ある

種類 誰が作るか 用途
カスタムタグ チーム所有者、権限があればメンバーも 役割・プロジェクト・スキル・場所
シフトでのタグ付け Shiftsアプリが自動割り当て その時間に勤務中の人だけに届く
自動タグ IT管理者が設定 部署・役職で自動的にグループ化

シフトでのタグ付けが面白い

Shiftsアプリのスケジュールと連動し、その時点で勤務中の人にだけ通知が届きます。

公式の例では「EngineerOnCall(待機中のエンジニア)」というタグが挙げられています。誰が当番かを調べずに、当番の人だけへ連絡できるという仕組みです。シフト制の現場では強力です。

自動タグは管理者の設定が前提

部署や役職で自動的に振り分けられるタグです。Microsoft Entraの属性から値がマップされるため、一般ユーザーが自分で作ることはできません。

使い方|@とタグ名を入力するだけ

チャネルの投稿で「@」に続けてタグ名を入力し、表示されたリストから選ぶだけです。

タグがメンションされると、通常の@メンションと同じように、そのタグが割り当てられたメンバーへ通知が届きます。

チャットの宛先(To)欄でも使えます(カスタムタグとシフトベースのタグ)。グループチャットを一発で始められます。

制約|作れるかどうかは2段階の設定で決まる

ここが最大のつまずきどころです。「タグを作ろうとしたが項目がない」という場合、権限の問題であることがほとんどです。

①組織全体の設定(IT管理者)

管理者はTeams管理センターの「Teams」→「Teams設定」→「タグ付け」で、「タグを管理できるユーザー」を次から選びます。

  • チーム所有者、メンバー、ゲスト
  • チーム所有者とメンバー
  • チームの所有者
  • 無効(タグをオフにする)

なお選択されていない場合は「Microsoftの既定値」が使われ、その既定はチーム所有者とメンバーの両方です。

②チームごとの設定(チーム所有者)

管理者が「チーム所有者はタグを管理できるユーザーを変更できます」をオンにしていれば、チーム所有者が自分のチーム内で誰にタグ管理を許すかを決められます。

オフの場合、チームごとの変更はできません。「隣のチームでは作れるのに、うちでは作れない」という状況は、この設定の差で起きます。

チーム運営全般はTeamsのチームとチャンネルの管理で解説しています。

数の上限

対象 上限
1チームあたりのタグ数 200個
1つのタグに割り当てられる人数 200人
1人に割り当てられるタグ数(同一チーム内) 25個

通常の業務で上限に当たることはまずありません。ただし1人あたり25個という制限は、細かく分類しすぎると届く可能性があります。

使える場所と、共有チャネルの落とし穴

タグは標準チャネル・プライベートチャネル・共有チャネルのいずれでもサポートされています。

共有チャネルでは全員を追加できない

注意が必要なのはここです。共有チャネルのタグに追加できるのはそのチャネルの直接メンバーだけです。

チーム単位で共有された結果メンバーシップを継承している人は、共有チャネルのタグに追加できません。

社外の相手とチャネルを共有している場合、「タグで呼んだつもりが一部に届いていない」ということが起こりえます。ゲストアクセスと外部アクセスの違いとあわせて確認してください。

知っておきたい仕様

  • 推奨タグは新しいTeamsでは使えません——管理者が既定のタグセットを用意する「推奨されるタグ」は、クラシックTeamsでのみ利用可能です
  • PowerShellでタグを管理することはできません——一括設定を考えている場合は注意してください
  • 推奨タグは最大25個、各タグ25文字まで
  • 管理者が「カスタムタグ」をオフにすると、ユーザーは推奨タグしか使えなくなります

使う前に考えたいこと

タグは便利ですが、メンションされた全員に通知が飛びます。

「とりあえず@営業部」を繰り返すと、通知疲れを招き、結果として本当に重要な通知が読まれなくなります。

  • 粒度を細かくする——「@営業部」より「@営業1課」のほうが無関係な人に飛びません
  • 名前がひとめで分かるようにする——誰に届くのか送る側が把握できること
  • 使う場面を決める——緊急連絡はタグ、共有事項は通常投稿、といった線引き

受け取る側の調整はTeamsの通知設定にまとめています。

よくある質問

Q. タグはどうやって使いますか?

チャネルの投稿で「@」に続けてタグ名を入力し、リストから選びます。そのタグが割り当てられたメンバー全員に通知が届きます。

Q. タグを作る項目が見当たりません

権限がない可能性が高いです。組織全体の設定(管理者)とチームごとの設定(チーム所有者)の2段階で決まります。既定ではチーム所有者とメンバーの両方が管理できますが、変更されている場合があります。

Q. タグはいくつまで作れますか?

1チームあたり200個、1タグに200人まで。1人に割り当てられるのは同じチーム内で25個までです。

Q. プライベートチャネルでも使えますか?

使えます。プライベートチャネルと共有チャネルの両方でサポートされています。

Q. 共有チャネルでタグに追加できない人がいます

直接メンバーだけが追加できる仕様です。チーム単位の共有でメンバーシップを継承している人は、共有チャネルのタグに追加できません。

Q. 推奨タグが表示されません

新しいTeamsでは推奨タグを利用できません。クラシックTeamsでのみ使える機能です。

まとめ

  • タグは「@営業部」のようにグループをまとめて呼ぶ機能。名前の入力が不要になる
  • 種類はカスタムタグ/シフトでのタグ付け/自動タグの3つ。後者2つは自動割り当て
  • 作れるかは組織設定とチーム設定の2段階で決まる。既定はチーム所有者とメンバー
  • 上限は1チーム200タグ/1タグ200人/1人25タグ
  • プライベート・共有チャネルでも使えるが、共有チャネルは直接メンバーのみ追加可能
  • 推奨タグは新しいTeamsでは使えない。PowerShellでの管理も不可
  • 全員に通知が飛ぶため、粒度を細かくして通知疲れを避ける

参考・出典

  • Microsoft Teams でタグを管理する|Microsoft Learn――タグの3種類(カスタムタグ・シフトでのタグ付け・自動タグ)と作成主体、上限(1チーム200タグ/1タグ200人/1人25タグ)、Teams管理センターの「タグを管理できるユーザー」の選択肢とMicrosoftの既定値、チーム所有者による変更可否の設定、推奨タグの上限と新しいTeamsで利用できないこと、PowerShellで管理できないこと、プライベートチャネル・共有チャネルでのサポートと共有チャネルでは直接メンバーのみ追加できること
  • タグを使用して Microsoft Teams のグループを @メンションする|Microsoft サポート――チャネル会話でのタグのメンション方法、チームの管理画面からの設定