エクセルで二乗・累乗を計算する方法|3つのやり方を比較
【結論】二乗の計算は「*」「^」「POWER関数」のどれでもOK
エクセルで二乗を計算する方法は3つあります。
- =A1*A1(同じセルを掛け算する)
- =A1^2(キャレット演算子を使う)
- =POWER(A1,2)(POWER関数を使う)
どの方法でも計算結果は同じです。三乗以上の累乗にも応用できるのは「^」演算子とPOWER関数の2つなので、迷ったら =A1^2 を覚えておけば大半の場面で困りません。
二乗・累乗(べき乗)とは
二乗とは、同じ数を2回掛け合わせる計算です(例:3の二乗=3×3=9)。同じ数をn回掛ける計算を「累乗(べき乗)」と呼び、3回掛ければ三乗(3³=27)、4回なら四乗(3⁴=81)となります。
方法①:*演算子で直接掛ける(A1*A1)
もっともシンプルな方法です。掛け算の記号「*(アスタリスク)」を使い、同じセルを2回掛けます。
入力手順
- 結果を表示したいセル(例:B1)をクリックします。
- 半角で =A1*A1 と入力します。A1は二乗したい数値が入ったセルに置き換えてください。
- Enterキーを押すと、A1の値の二乗が表示されます。
掛け算の基本操作はエクセルの掛け算のやり方|記号とPRODUCT関数・一括計算・割り算と消費税まで基本から解説で詳しく扱っています。
この方法は二乗だけなら分かりやすいですが、三乗以上では =A1*A1*A1 のように式が長くなる点がデメリットです。
方法②:^(キャレット)演算子を使う(A1^2)
「^」はエクセルで累乗を表す演算子です。キーボードでの入力位置は配列によって異なり、JISキーボードでは「へ」のキー(Backspaceの左あたり)を半角入力モードで押します。USキーボードの場合はShift+6です。環境によって表示が異なる場合があります。
入力手順
- 結果を表示したいセル(例:B1)をクリックします。
- 半角で =A1^2 と入力します。「^」の後の数字を変えれば三乗(^3)や四乗(^4)にもできます。
- Enterキーを押すと、A1の値の二乗が表示されます。
数式が短く、累乗の指数を自由に変えられるため、最も使い勝手の良い方法です。
方法③:POWER関数を使う(POWER(A1,2))
POWER関数は =POWER(底, 指数) の形で累乗を計算する関数です。「底」が掛けたい数、「指数」が掛ける回数にあたります。
入力手順
- 結果を表示したいセル(例:B1)をクリックします。
- 半角で =POWER(A1,2) と入力します。第1引数が底(二乗したい数値のセル)、第2引数が指数(2=二乗)です。
- Enterキーを押すと、A1の値の二乗が表示されます。
関数名から「累乗の計算」であることが一目で分かるため、数式を他の人と共有するときに意図が伝わりやすい利点があります。
3つの方法の使い分け比較表
| 比較項目 | *演算子(A1*A1) | ^演算子(A1^2) | POWER関数 |
|---|---|---|---|
| 数式の短さ | 二乗なら短い | 短い | やや長い |
| 三乗以上への対応 | 式が長くなる | 指数を変えるだけ | 引数を変えるだけ |
| 数式の読みやすさ | 掛け算と分かる | 慣れが必要 | 関数名で意味が明確 |
| 指数をセル参照にする | 不可 | =A1^C1 で可能 | =POWER(A1,C1) で可能 |
| おすすめ場面 | 二乗だけ・初心者向け | 日常的な累乗計算全般 | チームで共有するブック |
迷った場合は ^演算子 が手軽でおすすめです。指数をセル参照にして柔軟に変えたいとき(例:指数がC1セルに入っている場合は =POWER(A1,C1))はPOWER関数が便利です。
複数セルを一括で二乗する手順
A列に数値が並んでいて、すべて二乗した結果をB列に出したい場面の手順です。
オートフィルを使う方法(全バージョン対応)
- B1セルに =A1^2 と入力し、Enterキーで確定します。
- B1セルを選択した状態で、セル右下の小さな四角(フィルハンドル)にマウスを合わせ、ポインターが十字(+)の形に変わるのを確認します。
- そのまま下方向にドラッグして、計算したい最終行まで引き伸ばします。
- すべてのセルにA列の二乗が自動で入ります。
スピル(動的配列)を使う方法(Microsoft 365 / Excel 2021以降)
Microsoft 365やExcel 2021以降ではスピル(動的配列)が使えます。B1セルに =A1:A10^2 と入力すると、一度の数式で10行分の結果がまとめて表示されます。スピルに対応していないバージョンではオートフィルを使ってください。
平方根(SQRT)や3乗以上への応用
二乗の逆、つまり「平方根(ルート)」を求めるにはSQRT関数を使います。三乗以上やn乗根の計算も ^演算子やPOWER関数で対応できます。
- 平方根:=SQRT(A1) → A1が9なら結果は3
- 三乗:=A1^3 または =POWER(A1,3)
- n乗根:=A1^(1/n) → 立方根(3乗根)なら =A1^(1/3)
- 0.5乗:=A1^0.5 → 平方根と同じ結果になります
SQRTやPOWERを含むExcelの数学関数の一覧は、Excelの数学・三角関数まとめ|丸め・MOD・SIN/COS・PI・対数を早見表つきで解説【保存版】にまとめています。
うまくいかないときの確認ポイント
- #VALUE! エラーが出る:セルに数値ではなく文字列が入っていないか確認してください。見た目が数字でも書式が「文字列」になっていると計算できません。セルの書式を「標準」に変更し、値を再入力すると解消します。
- ^(キャレット)が入力できない:日本語入力モード(全角)がオンになっている可能性があります。半角英数モードに切り替えてから入力してください。
- 結果が0になる:参照先のセルが空の場合、エクセルは空セルを0として扱うため 0²=0 が返ります。参照先にデータが入っているか確認してください。
- 数式がそのまま文字として表示される:セルの表示形式が「文字列」になっているか、先頭にスペースが入っている可能性があります。書式を「標準」に戻してから数式を再入力してください。
よくある質問
Q. 二乗の結果をセルに上付き文字(²)で表示できますか?
テキストとして「3²」のように見せることはできます。対象の文字を選択して右クリック →「セルの書式設定」→「フォント」タブで「上付き」にチェックを入れます。ただし、これは見た目の装飾であり、計算には使えません。計算用途では =A1^2 などの数式を別セルに入力してください。
Q. マイナスの数を二乗するとどうなりますか?
マイナス×マイナスはプラスになるため、結果は正の数になります。たとえばA1に「-5」が入っている場合、=A1^2 の結果は 25 です。ただし、=-5^2 と直接入力すると、エクセルは「-(5^2)」と解釈して -25 を返します。意図通りの結果を得るには =(-5)^2 のようにカッコで囲んでください。
Q. ^演算子とPOWER関数で計算速度に差はありますか?
通常の業務データ量であれば、速度の差を体感することはありません。数万行以上でもほぼ同等の処理速度です。使いやすさや数式の読みやすさで選んで問題ありません。
Q. Googleスプレッドシートでも同じ数式は使えますか?
はい、*演算子・^演算子・POWER関数のいずれもGoogleスプレッドシートで同じ書式で使えます。
Q. 累乗の結果が大きすぎてセルに表示しきれない場合は?
エクセルでは非常に大きな数は指数表記(例:1.23E+10)で自動表示されます。列幅を広げるか、セルの表示形式を「数値」にして桁数を指定すると全桁が確認できます。ただし、エクセルの有効桁数は15桁までのため、それを超える数値は精度が落ちる点にご注意ください。
まとめ
エクセルで二乗・累乗を計算する3つの方法を紹介しました。
- =A1*A1:掛け算として直感的に分かりやすい。二乗限定で使うならシンプル
- =A1^2:数式が短く、三乗以上にもそのまま対応できる。迷ったらこれがおすすめ
- =POWER(A1,2):関数名から意味が明確で、他の人とブックを共有する場面に向いている
二乗だけなら「*」で十分ですが、三乗以上や指数をセル参照で動的に変えたい場面も考えると、「^」演算子かPOWER関数を覚えておくと幅広く対応できます。自分の業務に合った方法を選んで活用してください。







