相手の声が聞き取りにくい。専門用語が多くて追いつかない。海外拠点との会議で英語が速い——そんなときに使えるのがライブキャプション(字幕)です。

ただし2つの落とし穴があります。字幕は保存されません。そして認識される言語がずれていても、一般の参加者には直せません。この記事では手順と、この2点を中心に解説します。

字幕を表示する

パソコンの場合

  1. 会議中に「その他のアクション」を開く
  2. 「言語と音声の選択」を選ぶ
  3. 「ライブキャプションの表示」をクリック

スマートフォンの場合

  1. 「その他のオプション」を開く
  2. 「ライブキャプションを有効にする」を選ぶ

字幕は自分の画面にだけ表示されます。他の参加者に影響はありません。聞き取りに不安があれば、遠慮なくオンにして構いません。

落とし穴①|字幕は保存されない

ここを誤解すると、会議が終わってから困ります。

ライブキャプションは画面に流れるだけで、保存されません。会議が終われば消えます。後から読み返すことはできません。

記録が必要なら「文字起こし」を使う

議事録として残したいなら、字幕ではなく文字起こし(トランスクリプト)を有効にします。こちらは会議後にダウンロードできます。

ライブキャプション 文字起こし
目的 その場で読む 後から読み返す
保存 されない される
表示範囲 自分だけ 会議全体で有効になる

文字起こしの使い方はTeams会議の録画・文字起こし機能で解説しています。議事録を作る予定があるなら、会議の冒頭で文字起こしを開始してください。

落とし穴②|言語がずれていても自分では直せない

日本語の会議なのに字幕が意味不明な文字列になる——これは「会議の話し言葉」の設定が実際の言語と合っていないために起きます。

問題は、この設定を変更できる人が限られていることです。

  • 会議の開催者
  • 共同開催者
  • 文字起こしを開始した人

一般の参加者は変更できません。字幕が崩れていても、自分の操作では直せないということです。

変更する手順(権限がある場合)

  1. キャプションの右側にある「キャプションの設定」を開く
  2. 「言語設定」を選ぶ
  3. 「会議の話し言葉」のドロップダウンから正しい言語を選ぶ
  4. 「更新」をクリック

会議を主催する側なら、開始時に言語設定を確認しておくと、参加者が困りません。

翻訳字幕はライセンスが必要

話されている言語を別の言語に翻訳して表示するライブ翻訳キャプションもあります。英語の会議を日本語字幕で読む、といった使い方です。

ただし利用にはTeams PremiumまたはMicrosoft Copilotのライセンスが必要です。

ただし全員に必要なわけではない

ここは朗報です。ライセンスが必要なのは会議の開催者で、開催者が持っていれば参加者はライセンスなしで翻訳字幕を利用できます。

自社に該当ライセンスがなくても、取引先が主催する会議では翻訳字幕を使える可能性があります。諦める前に一度確認してみてください。

見た目を調整する

文字が小さい、位置が邪魔——といった場合は調整できます。

  • パソコン——「キャプションの設定」→「キャプションスタイル」で色・位置・スタイルを変更
  • スマートフォン——「その他のオプション」→「キャプションスタイル」で色・背景色・高さを調整

長時間の会議で字幕を追うなら、最初に読みやすい設定にしておくと疲れ方が変わります。

精度を上げるには

字幕の精度は話し方に大きく左右されます。公式も次の点を挙げています。

  • マイクに直接話す——離れた位置からでは拾いきれません
  • はっきり、ゆっくり話す
  • 雑音の少ない環境を選ぶ

マイクそのものの設定はTeams会議の背景・カメラ・マイク設定にまとめています。ノイズ抑制を有効にすると認識精度も上がります。

知っておきたい制限

  • 不適切な語はアスタリスク(*)で伏せられます——そのまま文字にはなりません
  • スマートフォンでは政府向けクラウドに未対応の環境があります
  • Microsoftは過度な利用や不正防止のため、サービスを制限する権利を留保しています

よくある質問

Q. 字幕はどこから表示しますか?

パソコンは「その他のアクション」→「言語と音声の選択」→「ライブキャプションの表示」、スマートフォンは「その他のオプション」→「ライブキャプションを有効にする」です。

Q. 字幕は他の参加者にも見えますか?

見えません。自分の画面にだけ表示されます。オンにしても他の人に通知されません。

Q. 字幕を議事録として保存できますか?

できません。ライブキャプションは保存されず、会議終了とともに消えます。記録が必要なら文字起こし(トランスクリプト)を別途有効にしてください。

Q. 日本語なのに字幕がおかしいです

「会議の話し言葉」の設定がずれています。ただし変更できるのは開催者・共同開催者・文字起こしを開始した人だけで、一般参加者は直せません。主催者に依頼してください。

Q. 翻訳字幕にはライセンスが要りますか?

開催者にTeams PremiumまたはMicrosoft Copilotのライセンスが必要です。ただし開催者が持っていれば、参加者はライセンス不要で利用できます。

Q. 字幕の文字が小さくて読みにくいです

「キャプションの設定」→「キャプションスタイル」から、色・位置・スタイル(スマートフォンでは高さや背景色)を調整できます。

まとめ

  • 表示は「その他のアクション」→「言語と音声の選択」→「ライブキャプションの表示」。自分の画面にだけ出る
  • 字幕は保存されない。議事録が必要なら文字起こしを会議の冒頭で開始する
  • 「会議の話し言葉」を変えられるのは開催者・共同開催者・文字起こし開始者だけ。参加者は直せない
  • 主催する側は開始時に言語設定を確認しておく
  • 翻訳字幕はTeams PremiumまたはCopilotライセンスが必要。開催者が持っていれば参加者は不要
  • 見た目は「キャプションスタイル」で調整できる
  • 精度はマイクに直接・はっきりゆっくり話すことで上がる

参考・出典

  • Microsoft Teams 会議でライブ キャプションを使用する|Microsoft サポート――デスクトップとモバイルそれぞれの表示手順、「会議の話し言葉」を変更できる人の範囲と変更手順、ライブ翻訳キャプションに必要なライセンスと参加者側は不要であること、キャプションスタイルのカスタマイズ、字幕が保存されず文字起こしが別途必要であること、不適切な語のマスクや精度向上の注意点