Power Automateでフローを作ろうとすると、最初に必ずトリガーを選ぶ画面が出てきます。ここで手が止まる方は少なくありません。

  • トリガーがどこにあるか分からない
  • 種類が多すぎてどれを選べばいいか分からない
  • あとから変更できるのか不安

この記事では、トリガーの3つの種類と選び方、そして意図しない起動を防ぐトリガー条件までを解説します。

トリガーとは?フローの「きっかけ」

Microsoftの公式ドキュメントでは、こう定義されています。

トリガーは、クラウド フローを起動するイベントです。たとえば、誰かがあなたにメールを送信したときに、Microsoft Teams で通知を受け取りたいとします。この場合、メールの受信がこのフローを開始するトリガーになります

つまり「何が起きたら動き出すか」を決める部分です。フローは必ずトリガーから始まり、1つのフローにトリガーは1つだけ置きます。

トリガーはコネクタごとに用意されています。公式によれば「ほとんどのコネクタには、フローの開始に使用できる構築済みのトリガーが用意されています」とのことで、Outlook、SharePoint、Teams、Formsなど、サービスごとに専用のトリガーがあります。

トリガーは3種類|どれを選ぶか

公式は「トリガーは、自動的、即時、手動、またはスケジュールに従って開始できます」としています。整理すると次の3種類です。

種類起動のきっかけ例
自動出来事が起きたときメールが届いた/ファイルが追加された
即時(手動)自分でボタンを押すスマホから会議のリマインドを送る
スケジュール決まった日時毎週月曜9時に週次レポートを送る

迷ったときの判断はシンプルです。

  • 何かをきっかけに動かしたい → 自動
  • 自分のタイミングで動かしたい → 即時
  • 時間で動かしたい → スケジュール

もっとも使うのは自動です。「メールが届いたら」「フォームが送信されたら」といった業務の自動化は、ほぼこの種類になります。

スケジュールは作成前に決める

1点だけ手順が違うのがスケジュールです。公式にはこう書かれています。

トリガーを作成する前に、トリガーを実行するスケジュールを定義する必要があります

他の種類は「トリガーを選ぶ→作成」ですが、スケジュールは間隔を決めてから作成します。作成後に追加されるのが「繰り返し」トリガーです。

定期実行の具体的な組み方はスケジュール実行で定期レポートを自動送信する方法をご覧ください。

トリガーはどこにある?

「トリガーが見つからない」という場合、探し方が原因のことがほとんどです。

  1. 新しいフローを作るとき、最初に選ぶのがトリガー(後から追加するものではない)
  2. 検索欄にはサービス名を入れる(例:Outlook、Forms、SharePoint)
  3. アクション一覧とトリガー一覧は別のタブに分かれている

「メール」で探すより「Outlook」で探したほうが早く見つかります。トリガー名は「新しいメールが届いたとき」のように、出来事を表す言い回しになっているのが特徴です。

複数のトリガーは設定できる?

「メールが届いたときとファイルが追加されたとき、どちらでも動かしたい」というご要望はよくあります。

結論として、1つのフローに置けるトリガーは1つです。複数のきっかけで動かしたい場合は、次のいずれかで対応します。

方法内容
フローを分けるきっかけごとに別々のフローを作る。もっとも確実
共通部分を切り出す処理内容が同じなら、別フローとして作り呼び出す

無理に1本にまとめず、分けたほうが管理しやすいケースが大半です。

トリガー条件で「余計な起動」を防ぐ

自動トリガーを使い始めると、多くの人が次の問題にぶつかります。

関係ないメールでもフローが動いてしまう。

対処は2通りあり、どちらを使うかで効率が変わります。

方法動き向いている場面
条件アクションで振り分ける毎回起動してから判定するその後の処理を分けたいとき
トリガー条件を設定する条件に合うときだけ起動するそもそも動かしたくないとき

違いは「起動してから判定するか、起動そのものを止めるか」です。無関係なメールで毎回フローが動くと、実行回数を消費し、履歴も見づらくなります。動かす必要がないなら、トリガー条件で止めるほうが無駄がありません。

トリガーによっては、設定画面に「差出人」「件名フィルター」といった絞り込み項目が用意されているものもあります。まずはそこで絞れないかを確認してください。

条件式の書き方は条件分岐の使い方で解説しています。

よくあるつまずき

症状原因と対処
トリガーが見つからないサービス名で検索する。アクションとはタブが別
トリガーを変更したい基本は作り直し。後続のアクションが参照する項目が変わるため
関係ないときも起動するトリガー条件か、トリガー自体の絞り込み項目を使う
複数のきっかけで動かしたいトリガーは1つだけ。フローを分ける
すぐに動かないサービスによっては一定間隔で確認する仕組みのため、多少の遅れが出る

よくある質問

Q. トリガーとアクションの違いは?

トリガーは「きっかけ」、アクションは「やること」です。フローは必ずトリガーから始まり、その後にアクションが並びます。

Q. 後からトリガーを変更できますか?

差し替えは可能ですが、後続のアクションが使っている項目が変わるため、作り直しになることが多くなります。似たフローを新規に作るほうが早い場合もあります。

Q. 起動までにどのくらいかかりますか?

トリガーの仕組みによって異なります。変化を定期的に確認しにいくタイプは、その間隔ぶんの遅れが生じます。「すぐ動かない」と感じたら、まず数分待って実行履歴を確認してください。

Q. テストのときも待つ必要がありますか?

テスト機能を使えば手動で実行できます。作成中は毎回きっかけを起こす必要はありません。

まとめ

  • トリガーはフローを起動するイベント。必ず先頭に置く
  • 種類は自動・即時(手動)・スケジュールの3つ
  • もっとも使うのは自動。「〜されたとき」という名前が目印
  • スケジュールだけは、作成前に間隔を決める
  • 探すときはサービス名で検索する
  • 1フローにトリガーは1つ。複数のきっかけならフローを分ける
  • 余計な起動はトリガー条件で止めると無駄がない

トリガー選びで迷ったら、「このフローは何をきっかけに動いてほしいのか」を言葉にしてみてください。それがそのまま検索する言葉になります。

Power Automateの基本はPower Automateとは?できること・始め方で解説しています。

参考にした主な資料

  • トリガー(Microsoft Learn)— トリガーの定義、3種類の分類、スケジュールの設定順序、コネクタごとのトリガー
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