社外向けのセミナーを開きたい。全社朝礼を配信したい——そんなとき、普通の会議で足りるのか、ウェビナーを使うべきかで迷います。

判断の軸は人数と、参加者に何をさせたいかです。さらに2026年、Teamsのイベント機能は大きく再編されました。この記事では現在の姿を整理します。

前提|2026年に「イベント」へ再編された

まずここを押さえてください。これまでTeamsにはウェビナーとタウンホールという別々の種類がありました。

現在はイベントアプリという統合された場所が用意され、固定のイベント種別を選ぶのではなく、イベントの容量とシナリオに基づいて設定を選ぶ統合作成フローになっています。

ただし管理者側のポリシーは従来のまま残っています。

  • 最大1,000人のイベント——ウェビナーポリシーの設定が適用される
  • 大規模な対象ユーザー向けに最適化されたイベント——タウンホールポリシーの設定が適用される

作る側の画面は統合され、管理する側の区分は残っている——この二重構造が現在の状態です。

会議とイベントの違い

会議 イベント
性格 参加者が互いに対話する 役割が定義された構造化された配信
発表者 複数人が発表しうる 開催者・共同開催者・発表者が明確
人数 最大11,000人 最大100,000人
登録 なし 事前登録を設定できる

公式の表現では、会議は「参加者が音声、ビデオ、またはチャットを介して相互に対話する必要があり、複数のユーザーが発表している可能性がある状況に最適」とされています。

会議の1,000人という壁

「会議は11,000人まで」という数字には注意が必要です。

内訳はこうなっています。

  • 最初の1,000人——音声・ビデオ・画面共有に完全に参加できる
  • それ以降(最大10,000人)——ビュー専用モード。視聴のみで対話できない

1,000人を超えた時点で、参加者の体験が変わります。双方向のやり取りを全員に求めるなら、実質1,000人が上限です。

会議は参加のハードルが低い

会議の利点もあります。参加者は組織のメンバーである必要も、Teamsアカウントを持つ必要もありません。招待状の参加リンクから直接参加でき、環境によっては音声通話での参加も可能です。

社外の相手を招く場合、ゲストアクセスの設定を気にせず呼べるのは会議の強みです。

イベントを選ぶべき場面

イベントは最大1,000人の対話型セッションから、最大100,000人のブロードキャスト型まで幅があります。出席者ができることは容量によって変わります。

公式が挙げる想定シナリオです。

  • 全社的な更新——オールハンズ、経営からのお知らせ
  • トレーニングとオンボーディング
  • 顧客向けの製品発表・デモ
  • マーケティングイベントとリード獲得
  • 登録と出席者管理を伴う外部向けの案内
  • モデレートされたQ&Aが必要な大規模イベント

「誰が来たかを記録したい」「申し込みを受け付けたい」ならイベントです。会議にはこの機能がありません。

登録機能|ウェビナーの中核

ウェビナー相当のイベントでは、開催者はイベントの前に出席者から登録データを収集できます。

申込フォームを用意して事前に参加者を把握できるため、案内メールの送付や当日の準備が段違いに楽になります。

当日の出席状況そのものは出席レポートで確認します。登録(申し込み)と出席(実参加)は別のデータなので、両方を見る必要があります。

誰が作成できるか

参加は誰でもできますが、作成できる人は制限できます。

公式には「招待されたユーザーはだれでも会議またはイベントに参加できますが、作成できるのは指定したユーザーのみです」と明記されています。

管理者は次のような設計ができます。

  • 全員に会議の作成を許可する
  • マーケティング部門のみに幅広い対象向けイベントを許可する
  • 役員のみに大規模イベントを許可する

なお既定では、Teams会議をスケジュールできるすべてのユーザーがウェビナーをスケジュールできます。「ウェビナーが作れない」場合は、組織のポリシーで制限されている可能性があります。

ライセンスの注意|2026年4月に変更があった

2026年4月1日時点で、以前はTeams Premiumでのみ利用できた一部の機能がTeams Enterpriseに含まれるようになりました。

Teams Premiumは引き続き、高度な会議保護、高度なコミュニケーション、ブランド化とパーソナル化、インテリジェンス機能を提供します。

また2026年4月1日より前にTeams Premiumを購入していた場合、有効期限まで従来の機能を引き続き利用できます。

「以前は有料だった機能が使えるようになっている」可能性があります。ライセンスを追加購入する前に、現在の契約で何ができるかを確認してください。

大規模配信を成功させるために

公式が挙げる実務上の注意です。

  • 最新版のTeamsデスクトップ版またはモバイル版を使う——大規模なイベントほど差が出ます
  • ネットワーク接続の要件を満たす——社内・リモート双方で確認する
  • 会議モニターを決めておく——発表者として設定し、承認外のビデオを無効にしたり、うっかりオンになったマイクをミュートしたりする役を担わせます

「誰が止めるか」を決めておくのが、大規模配信では効きます。参加者が多いほど事故の確率も上がります。

参加者から意見を集めたい場合は投票機能も使えますが、社外メンバーは参加できない点に注意してください。

よくある質問

Q. 会議とウェビナーはどう使い分けますか?

参加者が互いに対話するなら会議、役割を分けて配信し登録も取るならイベント(ウェビナー)です。事前申し込みを受け付けたい場合は会議では対応できません。

Q. 会議は何人まで参加できますか?

最大11,000人です。ただし完全に参加できるのは最初の1,000人で、それ以降(最大10,000人)はビュー専用モードになります。

Q. ウェビナーをスケジュールできません

既定では、Teams会議をスケジュールできる人はウェビナーもスケジュールできます。できない場合は組織のポリシーで制限されている可能性が高いため、情報システム部門に確認してください。

Q. 参加者にTeamsアカウントは必要ですか?

会議では不要です。組織のメンバーである必要もなく、招待状のリンクから直接参加できます。

Q. Teams Premiumは必要ですか?

2026年4月1日から、以前はTeams Premium限定だった一部機能がTeams Enterpriseに含まれるようになりました。追加購入の前に、現在の契約で使える範囲を確認してください。

Q. 申し込み者と実際の参加者を両方知りたいです

登録データと出席レポートは別物です。申し込みはイベントの登録機能、当日の参加実績は出席レポートで確認します。

まとめ

  • 2026年、ウェビナーとタウンホールは「イベント」として統合作成フローに再編された。管理者ポリシーは従来どおり残る
  • 会議=対話、イベント=構造化された配信。登録機能があるのはイベントだけ
  • 会議は最大11,000人だが、完全参加できるのは最初の1,000人。以降はビュー専用
  • イベントは1,000人の対話型から100,000人のブロードキャスト型まで
  • 参加は誰でも、作成は指定されたユーザーのみ。既定では会議を作れる人はウェビナーも作れる
  • 2026年4月1日からTeams Premium限定機能の一部がTeams Enterpriseへ。追加購入前に契約を確認する
  • 大規模配信では会議モニターを決めておく

参考・出典

  • Microsoft Teams での会議とイベントの概要|Microsoft Learn――会議とイベントの性格の違い、会議の最大11,000人と最初の1,000人のみ完全参加できる仕様、イベントの1,000人〜100,000人の幅、イベントアプリの統合作成フローとウェビナー・タウンホールポリシーの適用範囲、作成できるユーザーを管理者が制御できること、想定シナリオ、2026年4月1日のTeams PremiumとTeams Enterpriseのライセンス変更、大規模イベントのベストプラクティス
  • Teams ウェビナーの計画|Microsoft Learn――ウェビナーの登録データ収集、既定ではTeams会議をスケジュールできるすべてのユーザーがウェビナーをスケジュールできること