個人情報や機密情報を含むPDFをメールで送るとき、パスワードをかけておくと安心です。第三者が開けないようにすることで、情報漏洩のリスクを減らせます。

この記事では、PDFにパスワードをかける無料の方法を、WordやExcelから直接設定するやり方を中心に解説します。安全なパスワードの決め方も紹介します。

PDFのパスワードには2種類ある

種類 内容
閲覧パスワード 正しいパスワードがないとPDFを開けない
権限パスワード 開けるが、印刷や編集を制限する

メールで安全に送りたい場合は、閲覧パスワード(開くときに必要)を設定するのが一般的です。

方法1:WordからパスワードPDFを作る(無料・安全)

Word文書をPDFにするとき、パスワードを設定して保存できます。アップロード不要で安全な方法です。

  1. WordでPDFにしたい文書を開く
  2. ファイル」→「名前を付けて保存」を選ぶ
  3. ファイルの種類を「PDF」に変更する
  4. オプション」をクリック
  5. ドキュメントをパスワードで暗号化する」にチェックを入れる
  6. パスワードを入力して保存

これで、開くときにパスワードが必要なPDFが作れます。元がWord文書の場合は、この方法が一番簡単です。

方法2:ExcelからパスワードPDFを作る

Excelでも、同じ手順でパスワード付きPDFを作れます。

  1. Excelで「ファイル」→「名前を付けて保存」
  2. ファイルの種類を「PDF」にする
  3. 「オプション」→「ドキュメントをパスワードで暗号化する」にチェック
  4. パスワードを入力して保存

Excelの表をパスワード付きPDFで送りたいときに便利です。

方法3:既存のPDFにパスワードをかける

すでにあるPDFファイルにパスワードをかけたい場合は、いくつか方法があります。

方法 特徴
オンラインツール 手軽だがアップロードが必要
PDF編集ソフト 安全だが有料のことが多い
一度Wordで開いて再保存 無料だがレイアウトが崩れることも

機密書類なら、外部にアップロードしない方法を選びましょう。元データがWordやExcelにある場合は、方法1・2でPDF化し直すのが安全です。

安全なパスワードの決め方

  • 8文字以上にする
  • 英大文字・小文字・数字・記号を組み合わせる
  • 名前・誕生日・「1234」など推測されやすいものは避ける
  • パスワードは別の手段(電話・別メール)で相手に伝える

重要:パスワード付きPDFと同じメールにパスワードを書くのは危険です。メールが盗み見られたら意味がありません。パスワードは別の方法で伝えましょう。

パスワード設定で注意すること

  • パスワードを忘れると自分も開けなくなるので、必ず控えておく
  • 相手にパスワードを確実に伝える手段を用意する
  • 近年は「パスワード付きZIP+別送パスワード(PPAP)」が非推奨になりつつあるため、クラウド共有も検討する

大容量や高セキュリティが必要な場合は、OneDriveなどのクラウドで共有リンクを送る方法も安全です。

パスワードを解除したい場合は?

逆に、自分が管理するPDFのパスワードを解除したい場合は、PDFのパスワードを無料で解除する方法で解説しています。

PowerPointからパスワードPDFを作る方法

パワポの発表資料をパスワード付きPDFで配布したい場合も、Word・Excelと同じ操作で設定できます。

  1. PowerPointで「ファイル」→「名前を付けて保存」を選ぶ
  2. ファイルの種類を「PDF」に変更する
  3. オプション」→「ドキュメントをパスワードで暗号化する」にチェックを入れる
  4. パスワードを入力して保存する

権限パスワード(印刷・編集の制限)について

PDFを「開けるが、印刷・コピー・編集は禁止」にする権限パスワードという設定があります。

⚠️ 権限パスワードの設定にはAdobe Acrobat(有料版)が正式な手段です。Word・Excel・PowerPointの「名前を付けて保存」オプションで設定できるのは「開くためのパスワード(閲覧パスワード)」のみです。印刷・編集制限が必要な場合はAdobe Acrobatを使うか、クラウド共有リンクの「読み取り専用」設定が代替手段になります。

既存のPDFにWordでパスワードをかける方法

すでにあるPDFにパスワードをかけたいとき、WordでPDFを開いて再保存する方法がWordユーザーには最も手軽です。

  1. Wordを起動して「ファイル」→「開く」→対象のPDFを選択する
  2. 「このファイルをPDF形式から変換すると…」のダイアログで「OK」をクリックする
  3. WordがPDFをWord形式に変換して開く
  4. ファイル」→「名前を付けて保存」→ファイルの種類を「PDF」にして「オプション」を開く
  5. ドキュメントをパスワードで暗号化する」にチェックしてパスワードを入力・保存する
⚠️ WordでPDFを変換すると、複雑なレイアウト(表・図・段組み)が崩れることがあります。シンプルなテキスト主体のPDFで試してください。レイアウト重要な書類には使用しないことを推薦します。

パスワードを忘れた場合の対処法

自分が設定したパスワードを忘れてしまったPDFの対処法です。

  • 元データ(Word・Excel等)が残っている場合:元データから再度パスワード付きPDFを作り直すのが最も確実
  • 元データがなくPDFのみの場合:パスワード解除ツールが存在しますが、強力なパスワードほど解除は困難です

詳しくはPDFのパスワードを無料で解除する方法をご覧ください。

PPAP廃止とクラウド共有への移行

「パスワード付きPDFをメール送信 → 別メールでパスワードを送る(PPAP)」という方式は、政府・大手企業が廃止・非推奨にしています。同じメールサービスを使っている場合、両方のメールが盗み見られたらパスワードの意味がないためです。

方法特徴リスク・注意点
PPAP(パスワード別送)手軽・馴染みがある同じ経路でパスワードを送るため盗聴に弱い
クラウド共有リンク(OneDrive・Googleドライブ)ファイルサイズ制限なし・有効期限設定可能相手がアカウントなしでも閲覧リンクを送れる
電話でパスワードを伝える異なる経路で伝えられる相手が聞き間違える可能性あり
社外に機密書類を送る場合は、OneDriveのリンク共有(アクセス権限を設定したリンク)が現在のベストプラクティスとして推薦されています。リンクの有効期限・アクセスできるユーザーの制限も設定できるため、パスワード付きPDFよりも管理しやすいです。

まとめ

  • PDFのパスワードには「閲覧パスワード(開けない)」と「権限パスワード(印刷・編集禁止)」の2種類がある
  • 元データがWord・Excel・PowerPointの場合は「名前を付けて保存 → PDF → オプション → 暗号化」が無料・安全で最も確実
  • 既存のPDFにパスワードをかけるには、WordでPDFを開いて再保存する(レイアウト崩れに注意)
  • パスワードは8文字以上・英大文字・小文字・数字・記号の組み合わせを推薦
  • パスワードは添付ファイルと同じメールで送らず、電話や別の連絡手段で伝える
  • PPAP(パスワード別送)は非推奨のため、クラウド共有リンクへの移行を検討する
  • パスワードを忘れた場合は元データからの再作成が最も確実な方法
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IT解決チャンネル編集部
ExcelやWord、Windows、Googleスプレッドシートなど、ビジネスで使うITツールの使い方を初心者にもわかりやすく解説しています。関数の使い方から実務で役立つ応用テクニックまで、画像付きでていねいに紹介。パソコン操作で困ったときの頼れる情報源を目指しています。