「Copilotって名前は聞いたけど、Excelで何ができるの?」「難しそう……」——そう感じている方も多いはずです。ExcelのCopilotは、日本語で話しかけるだけでデータ分析・グラフ作成・関数の提案まで自動でやってくれる機能です。

この記事では、使い始める前の必須準備・基本操作・実際に使えるプロンプト例・うまく動かない場合の対処法まで、初心者向けにわかりやすく解説します。

この記事でわかること
・ExcelのCopilotを使うための3つの必須準備
・Copilotボタンの場所と起動方法
・データ分析・グラフ・関数・書式設定の使い方(日本語プロンプト例つき)
・Copilotが得意なこと・苦手なこと
・「Copilotボタンが表示されない」などよくある問題の対処法

ExcelのCopilotとは

ExcelのCopilotは、Microsoft 365に組み込まれたAIアシスタントです。Excelのチャット欄に日本語で指示を入力するだけで、以下のような操作を自動で行ってくれます。

  • データの傾向・外れ値・要約を分析して説明する
  • 棒グラフ・折れ線グラフ・ピボットテーブルを自動作成する
  • 「この列の合計を求める関数は?」と聞くと関数式を提案してくれる
  • 条件付き書式・フィルター・データ整形を自動で行う
💡 難しい関数を覚えなくても使える点が最大のメリットです。「売上が上位10件を色付けして」「前月比を計算して列を追加して」のように、やりたいことを日本語で入力するだけでCopilotが操作方法を提示します。

【重要】使い始める前の必須準備3つ

ExcelのCopilotは、以下の3つの条件が揃っていないと使えません。多くの人がここでつまずくため、先に確認しましょう。

準備① Microsoft 365の対象ライセンスを持っている

ExcelのCopilotは有料のMicrosoft 365プラン限定の機能です。

プラン ExcelのCopilot
Microsoft 365 Personal(月額1,490円) ○ 使える
Microsoft 365 Family(月額2,100円) ○ 使える
Microsoft 365 Copilot(法人・月額約4,497円) ○ 使える(高度な機能も)
Microsoft 365 無料版 × 使えない
Office 2021/2019(買い切り版) × 使えない
Copilot(無料AIアシスタント) × Excelとは連携しない

準備② ファイルをOneDriveまたはSharePointに保存する

ExcelのCopilotは、OneDriveまたはSharePointに保存されたファイルでのみ動作します。ローカル(PC上)に保存したままでは使えません。

  1. Excelのメニュー「ファイル」→「名前を付けて保存」をクリック
  2. 保存場所として「OneDrive – 個人用」または「SharePoint」を選択
  3. 保存後、画面上部に「自動保存 オン」が表示されればOK

準備③ データをテーブル形式に変換する

Copilotはテーブル形式のデータを認識します。普通のセル範囲のままでは分析精度が下がることがあります。

  1. データ範囲内のセルをクリック
  2. 「ホーム」→「テーブルとして書式設定」を選択(またはCtrl+T)
  3. 「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックを入れてOK
🔴 この3つが揃っていないとCopilotボタンがグレーになったり、機能が限定されます。うまく使えない場合はまずここを確認してください。

Copilotの起動方法

  1. Excelでファイルを開く
  2. ホーム」タブ右端の「Copilot」ボタンをクリック
  3. 画面右側にCopilotのチャットパネルが表示される
  4. 下部の入力欄に日本語で指示を入力 → Enterキーで送信

活用例①:データ分析(傾向・要約・異常値の発見)

Copilotの最も強力な使い方の一つが、大量データの傾向把握です。

使えるプロンプト例

やりたいこと プロンプト例
データの全体傾向を把握したい 「このデータの傾向を分析して、重要なポイントを教えて」
売上の高い月・低い月を知りたい 「売上が最も高い月と最も低い月を教えて、その差も計算して」
異常値・外れ値を見つけたい 「このデータの中で異常値や外れ値があれば教えて」
商品別・地域別に集計したい 「商品カテゴリ別の売上合計と割合を表示して」
前月比・前年比を計算したい 「各月の前月比(%)を計算して新しい列を追加して」

活用例②:グラフ作成

データを選択してプロンプトを入力するだけで、適切な種類のグラフを自動作成してくれます。

使えるプロンプト例

やりたいこと プロンプト例
月別売上の棒グラフを作りたい 「月別売上を棒グラフで表示して」
売上の推移を折れ線グラフにしたい 「売上の推移を折れ線グラフで見やすく表示して」
カテゴリ別の割合を円グラフにしたい 「商品カテゴリ別の売上割合を円グラフで作成して」
ピボットテーブルで集計したい 「担当者別・月別の売上をピボットテーブルで集計して」
グラフのデザイン変更もプロンプトで指示できます。「グラフのタイトルを『2026年売上推移』に変えて」「棒グラフの色を青に変えて」のように続けて指示することで修正できます。

活用例③:関数・数式の提案

「この計算をするにはどんな関数を使えばいい?」という疑問をCopilotにそのまま聞けます。

使えるプロンプト例

やりたいこと プロンプト例
条件に合うデータの合計を出したい 「C列が『東京』の場合のD列の合計を計算する数式を教えて」
複数条件で絞り込みたい 「担当者が『田中』かつ売上が100万円以上の行を抽出する数式は?」
別シートのデータを参照したい 「Sheet2のA列の値をもとにSheet1のB列を埋める数式を作って」
数式の意味を教えてほしい 「=IFERROR(VLOOKUP(A2,Sheet2!A:B,2,0),””) この数式の意味を教えて」
エラーの原因を調べたい 「D3セルに#REF!エラーが出ている。原因と修正方法を教えて」

活用例④:データ整形・書式設定

データの加工・見た目の整形もCopilotに任せられます。

使えるプロンプト例

やりたいこと プロンプト例
売上トップ5を目立たせたい 「売上上位5件のセルを黄色でハイライトして」
空白セルを見つけたい 「空白セルがある行をすべてオレンジ色でハイライトして」
重複データを確認したい 「A列に重複する値があれば赤色でハイライトして」
特定の値以下を強調したい 「売上が50万円未満のセルに赤文字で条件付き書式を設定して」

Copilotが得意なこと・苦手なこと

得意なこと 苦手なこと・注意が必要なこと
データの傾向・要約の説明 複数ブックをまたいだ参照(同一ファイル内のみ)
グラフ・ピボットテーブルの自動作成 マクロ(VBA)の作成・実行
関数式の提案・エラーの説明 リアルタイムの株価・為替など外部データの取得
条件付き書式の設定 非常に複雑な多条件ネスト関数の作成(精度が落ちることがある)
日本語での自然な質問対応 生成された数式の正確性の保証(必ず人間が確認する)
⚠️ Copilotが生成した数式・分析結果は必ず自分で確認してください。Copilotは便利ですが、計算結果が常に正確であるとは限りません。重要な数値や提出前の資料は、必ず人間の目でチェックする習慣をつけましょう。

うまく動かない場合のチェックリスト

症状 確認・対処
Copilotボタンが表示されない ①Microsoft 365の対象ライセンスか確認 ②Excelを最新版にアップデート ③Officeにサインインしているか確認
Copilotボタンがグレーでクリックできない ①ファイルをOneDrive/SharePointに保存しているか確認 ②自動保存がオンになっているか確認
「テーブルを検出できませんでした」と表示される データをテーブル形式(Ctrl+T)に変換してから再試行
日本語の指示に対する回答が英語になる Copilotパネル右上の「…」→言語設定を日本語に変更。または指示文に「日本語で回答して」と追記
提案された数式がエラーになる 列名・セル範囲が正しいか確認。「この数式でエラーが出ます。修正して」と続けて入力する

ExcelのCopilotは、難しい関数を覚えなくてもデータ分析・グラフ作成・書式設定ができる強力なツールです。まずは「このデータの傾向を教えて」という一言から試してみましょう。慣れてきたら本記事のプロンプト例をコピーして、自分のデータに合わせて使ってみてください。

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IT解決チャンネル編集部
ExcelやWord、Windows、Googleスプレッドシートなど、ビジネスで使うITツールの使い方を初心者にもわかりやすく解説しています。関数の使い方から実務で役立つ応用テクニックまで、画像付きでていねいに紹介。パソコン操作で困ったときの頼れる情報源を目指しています。