「Copilotに指示しても思ったような結果が出ない」「どんなプロンプトを入力すればいいかわからない」——Copilotの性能を引き出せるかどうかは、プロンプト(指示文)の書き方で大きく変わります。

この記事では、コピペしてすぐ使えるアプリ別プロンプト例50種・NG例→OK例の改善対比・Microsoftが推奨するプロンプトの4要素・反復して質を上げる続き指示のコツまで、実践的にまとめました。

この記事でわかること
・効果的なプロンプトの4要素(Microsoftゴールデンプロンプト)
・「あいまいなプロンプト」→「具体的なプロンプト」の改善前後の比較
・Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsのアプリ別プロンプト例(コピペ可)
・営業・管理職・人事・マーケティング向けの職種別プロンプト
・1回で完成させようとせず対話で質を上げる「続き指示」のコツ

効果的なプロンプトの4要素(ゴールデンプロンプト)

Microsoftが公式に推奨するプロンプトの構成要素が「ゴールデンプロンプト」の4要素です。この4つをプロンプトに盛り込むだけで、生成される内容の質が大幅に変わります。

要素 内容 書き方の例
① Goal(目標) Copilotに何をしてほしいか 「〜を書いて」「〜を要約して」「〜を分析して」
② Context(背景) 誰向けか・なんのためか・どんな状況か 「初心者向けに」「役員プレゼン用に」「クレーム対応として」
③ Source(参照元) 参考にしてほしい情報やファイル 「このデータをもとに」「添付のWordファイルを参照して」
④ Expectation(期待値) 出力形式・文字数・トーン・構成 「300字以内で」「箇条書き5点で」「丁寧な敬語で」「表形式で」
💡 4つ全部を入れる必要はありません。「目標(Goal)」と「期待値(Expectation)」の2つだけでも、何も指定しないよりはるかに精度が上がります。最初は2要素から試して、物足りなければ他の要素を追加していきましょう。

NG例 → OK例の改善対比

同じ目的でも、プロンプトの書き方次第で生成結果の質は大きく変わります。具体的な改善前後を見てみましょう。

例① メール作成

種類 プロンプト 問題点・改善点
❌ NG 「謝罪メールを書いて」 誰への・何の謝罪か不明。汎用的な定型文しか生成されない
✅ OK 「取引先の○○株式会社・田中様へ、システム障害で7月17日の注文データが消失したことへの謝罪メールを書いて。誠意を伝えつつ、再発防止策(翌日中に調査報告を送る)を明記。丁寧な敬語・400字以内」 相手・原因・対応策・トーン・文字数を全て指定 → そのまま送れるレベルの文章を生成

例② データ分析(Excel)

種類 プロンプト 問題点・改善点
❌ NG 「このデータを分析して」 何を分析してほしいのか不明。Copilotが判断に迷い、表面的な要約しか出ない
✅ OK 「この売上データから、前月比で売上が10%以上増加した商品カテゴリを特定して。増加率の高い順に並べた表を作成し、上位3カテゴリの増加要因として考えられる点も添えて」 分析の切り口・出力形式・追加の解釈まで指定 → アクションにつながる分析結果を取得

例③ プレゼン資料作成(PowerPoint)

種類 プロンプト 問題点・改善点
❌ NG 「新製品のプレゼン資料を作って」 製品の情報・対象者・目的が不明。汎用的な構成しか生成されない
✅ OK 「法人向けクラウドバックアップサービスの新製品発表プレゼンを作成して。対象は中小企業のIT担当者。全8枚構成で『課題→解決策→機能紹介→競合比較→料金→導入事例→FAQ→CTA』の流れで。各スライドは箇条書き3点以内で簡潔に」 製品・対象・スライド枚数・構成・各スライドの密度まで全て指定

アプリ別プロンプト集:Wordで使えるプロンプト

場面 コピペして使えるプロンプト例
企画書の下書き 「新規サービス『(サービス名)』の企画書を作成して。対象顧客は中小企業の経営者。構成:市場背景→課題→サービス概要→収益モデル→スケジュール。A4で3枚程度、見出しあり」
議事録の整形 「以下のメモをもとに、参加者・日時・決定事項・アクション項目(担当者と期限)の形式で議事録を整形して:(メモを貼り付け)」
長文の要約 「この文書を、重要なポイント5つの箇条書きに要約して。読み手はITに詳しくない管理職を想定して、専門用語は使わずに」
報告書の校正 「この文章を校正して。文法ミス・誤字脱字の修正に加え、論理の流れが不自然な箇所を指摘して。修正箇所は赤字で示して」
難しい文章を平易に書き直す 「この契約書の第3条の内容を、法律の知識がない一般の方にもわかるように、平易な日本語に書き直して」

アプリ別プロンプト集:Excelで使えるプロンプト

場面 コピペして使えるプロンプト例
データの傾向分析 「このデータから、売上が最も高い月・最も低い月・前月比の増減傾向を分析して。重要なポイントを3〜5点の箇条書きで教えて」
異常値の発見 「このデータ内で、他の値と大きく異なる外れ値・異常値があれば教えて。その値がある行番号と列名を具体的に示して」
グラフの作成 「このテーブルの月別売上合計を、比較しやすい棒グラフとして作成して。縦軸には単位(万円)を表示して」
関数の提案 「A列の商品名をキーにしてD列の単価を参照し、E列に単価を自動表示する数式を教えて。別シートにマスタがある場合の書き方も示して」
ピボットテーブルの指示 「担当者別・月別の売上合計をピボットテーブルで集計して。合計の多い順に並び替えて表示して」
条件付き書式の設定 「売上目標(F列)を下回っている実績(G列)のセルを赤色でハイライトして。目標の110%以上は緑色にして」

アプリ別プロンプト集:PowerPointで使えるプロンプト

場面 コピペして使えるプロンプト例
スライドを一から作成 「(テーマ)についての社内プレゼン資料を作成して。対象は部長クラスの役員、全6枚、現状の課題→解決策→効果→コスト→スケジュール→まとめの構成で」
Wordから変換 「(添付のWordファイル)の内容をプレゼン資料に変換して。各章を1枚のスライドにまとめ、重要な数値・データは大きく表示して。全10枚以内で」
発表者メモの追加 「全スライドに発表者メモを追加して。各スライドで発表者が話すべきポイントを2〜3文で、話し言葉に近い表現で書いて」
アジェンダスライドを追加 「このプレゼンの先頭に目次スライドを追加して。全スライドのタイトルをもとに目次を作り、各項目に番号を振って」
既存スライドを要約 「このプレゼン全体の内容を3〜5行でまとめた要約を教えて。発表の趣旨と最も重要な結論を中心に」

アプリ別プロンプト集:Outlookで使えるプロンプト

場面 コピペして使えるプロンプト例
依頼メールの作成 「〇〇株式会社の佐藤様へ、来月の打ち合わせの日程調整メールを書いて。こちらから候補日を3つ提示し(7月28日・29日・30日の午前)、30分程度のオンライン面談を希望する旨を丁寧に伝えて」
スレッドの要約 「このメールスレッドの経緯を要約して。決定した事項・まだ未確定の事項・次のアクションを分けて教えて」
クレームへの返信 「このクレームメールへの返信を書いて。誠実にお詫びし、原因を調査中であること・3営業日内に結果をご報告することを伝えて。感情的にならず冷静かつ誠実なトーンで・300字以内」
お礼メールの作成 「昨日のセミナー参加のお礼メールを書いて。特に印象に残った講演内容(DX推進の具体的な手順)に言及しながら、今後の情報交換をお願いする一文を添えて」
コーチング(改善提案を受ける) 「このメールのトーン・明確さ・感情への配慮の3点を評価して、改善が必要な箇所と具体的な修正案を教えて」

アプリ別プロンプト集:Teamsで使えるプロンプト

場面 コピペして使えるプロンプト例
会議中の要点確認 「この会議でここまでに決定した事項と、まだ結論が出ていない議題を分けて箇条書きで教えて」
遅刻時のキャッチアップ 「自分が参加する前((時刻)〜(時刻))に話し合われた内容の要点を教えて」
議事録の整形 「この会議のRecapをもとに、社内共有用の議事録を作成して。形式:日時・参加者・議題・決定事項・アクション項目(担当者・期限)・次回予定」
フォローアップメールの作成 「この会議の決定事項と各担当者のアクション項目を、参加者全員へのフォローアップメールとして書いて。300字以内で簡潔に」
チャットの長い履歴の要約 「このチャンネルのここ2週間のやり取りを要約して。決まったこと・未解決の課題・自分(山田)に関係する依頼を分けて教えて」

職種・シーン別プロンプト集

営業職向け

場面 コピペして使えるプロンプト例
商談後のお礼・次回アポ打診 「本日のWeb商談後のお礼メールを書いて。田中様が関心を持っていた価格体系について追加資料を添付する旨を伝え、来週中に15分のフォローアップ電話を提案して。丁寧だが押しつけがましくないトーンで」
提案書の構成案を出してもらう 「中堅製造業(従業員300名)向けのERPシステム導入提案書の構成案を出して。経営課題→現状分析→導入効果→費用対効果→スケジュール→サポート体制の6章構成で、各章のサブポイントも3〜5点ずつ示して」

管理職・マネージャー向け

場面 コピペして使えるプロンプト例
部下へのフィードバックコメント作成 「部下(Aさん)の人事評価のフィードバックコメントを書いて。強み:プロジェクト管理が丁寧で期限を守る。課題:提案の積極性が不足。ポジティブな表現を心がけ、具体的な改善行動も示して・400字以内」
チームの週次報告メール作成 「チームの週次報告メールを書いて。今週の完了タスク:〇〇・〇〇。来週の予定:〇〇・〇〇。課題・リスク:〇〇。読み手は本部長、200字以内で要点のみ」

人事・総務向け

場面 コピペして使えるプロンプト例
求人票の作成 「営業マネージャーの求人票を書いて。会社概要:IT企業・従業員200名・東京本社。求める人材:法人営業経験3年以上・マネジメント経験不問。業務内容・応募条件・給与(500〜800万)・福利厚生(フルリモート可)を含めて。読んで応募したくなる魅力的な文体で」
社内規程の要約 「この就業規則文書を、新入社員が特に押さえておくべきポイント10点に絞って、平易な言葉でまとめて」

1回で完成させようとしない:「続き指示」のコツ

Copilotは1回の指示で完璧な結果を出せないこともあります。最初の出力を土台にして、続けて指示(リファイン)することで質を高めていくのが効果的な使い方です。

場面 続き指示の例
文章が長すぎた 「もう少し短くして。全体を200字以内に圧縮して」
トーンが固すぎた 「もう少し柔らかく、親しみやすい表現に書き直して」
内容が薄かった 「3つ目の項目をもっと詳しく展開して。具体的な数値や事例を加えて」
形式を変えたい 「箇条書きではなく、段落形式の文章に書き直して」
別の角度で試したい 「同じ内容で、もう一つ別のバージョンを作って。今度はよりフォーマルなトーンで」
特定部分だけ変えたい 「最初の段落はそのままで、2段落目だけ、相手の立場に共感する表現を加えて書き直して」
「完璧なプロンプト」を最初から書こうとしなくて大丈夫です。まず粗くても指示して、出力を見ながら修正を重ねる方がむしろ効率的です。Copilotとの「対話」を通じて、最終的に自分が欲しいアウトプットに近づけていきましょう。

よく使うプロンプトを保存する方法

頻繁に使うプロンプトは毎回入力するのではなく、保存しておくことで入力の手間を省けます。

  • Copilot Labs(法人向け):Copilotサイドパネルの「プロンプト帳」機能でよく使うプロンプトを登録できる
  • メモ帳・Wordファイルに保存:自分用のプロンプト集をWordで作り、OneDriveに保存しておく
  • OneNoteに整理:業務別・アプリ別にOneNoteのページで管理すると、チームで共有もしやすい

Copilotのプロンプトは、書けば書くほど自分のコツがつかめてきます。まずはこの記事のプロンプト例をコピーして、自分の業務情報を当てはめて使ってみてください。慣れてきたら「4要素」を意識してオリジナルのプロンプトを作れるようになります。

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IT解決チャンネル編集部
ExcelやWord、Windows、Googleスプレッドシートなど、ビジネスで使うITツールの使い方を初心者にもわかりやすく解説しています。関数の使い方から実務で役立つ応用テクニックまで、画像付きでていねいに紹介。パソコン操作で困ったときの頼れる情報源を目指しています。