PDFのパスワードを無料で解除する方法|2種類の違い・アップロード不要の安全なやり方と解除できない時の対処
パスワードが設定されたPDFは、開くたびに入力を求められたり、印刷・コピーができなかったりして不便です。自分でかけたパスワードを外したい、毎回の入力をなくしたい——この記事では、PDFのパスワードを無料で解除する方法を、アップロード不要で安全な方法を中心に解説します。
最初に、大切な前提を2つお伝えします。1つは、PDFのパスワードには2種類あり、それぞれ解除のしやすさが違うこと。もう1つは、この記事は「自分が設定した、またはパスワードを知っているPDF」を前提にしている、ということです。他人が設定したパスワードを無断で解除する行為は避けてください。法的な問題につながるおそれがあります。
まず理解:PDFのパスワードは2種類ある
解除方法を選ぶ前に、対象のPDFがどちらのパスワードかを把握しましょう。
- 文書を開くパスワード(ユーザーパスワード):PDFを開くとき自体に入力を求められるもの。これを知らないと中身を閲覧できません。セキュリティが強く、知らずに外すのは基本的に困難です。
- 権限パスワード(オーナーパスワード):開くことはできるが、印刷・コピー・編集が制限されているもの。業務資料や論文で使われます。比較的解除しやすいタイプです。
どちらがかかっているかは、PDFを開いて「文書のプロパティ」→「セキュリティ」タブで確認できます。以下では、パスワードが分かっている前提で、保護を外す方法を紹介します。
方法①:Microsoft Edge/Chromeで「印刷し直す」(アップロード不要・無料)
外部サービスを使わず、Windows標準のブラウザだけで解除できる方法です。ファイルを外に送らないので、機密ファイルでも安全です。「文書を開くパスワード」が分かっている場合に使えます。
- パスワード付きPDFをMicrosoft Edge(またはChrome)にドラッグ&ドロップで開く
- パスワードを入力してファイルを開く
- 右上の印刷ボタンをクリック
- プリンターで「PDFとして保存」または「Microsoft Print to PDF」を選ぶ
- 保存すると、パスワードなしの新しいPDFが作成される
これは紙に印刷するのではなく、パスワードのないPDFとして書き出す操作です。次回からは入力なしで開けます。
注意:「権限パスワードで印刷そのものが禁止されている」PDFは、この方法が使えません(印刷ボタンが押せない・グレーアウトする)。その場合は次の方法や、後述の対処を確認してください。
方法②:無料のPDFソフトでセキュリティを「なし」にする(アップロード不要)
Adobe Acrobat Reader(無料)や無料のPDFソフトでも、パスワードを知っていれば保護を外せます。考え方は共通で、セキュリティ設定を「なし」にして保存し直すだけです。
- PDFをソフトで開く(開くパスワードがあれば入力)
- 「文書のプロパティ」→「セキュリティ」タブを開く(Ctrl+Dで開けることもあります)
- 「セキュリティ方法」を「セキュリティなし」に変更し、権限パスワードを入力
- 上書き保存または別名で保存する
これで印刷・コピー・編集の制限も外れます。なお、無料のAcrobat Readerでこの操作ができない場合は、方法①のブラウザ印刷で代用するのが手軽です。
方法③:ブラウザだけのオンラインサービス(手軽だが機密は不可)
SmallpdfやiLovePDFなどには「PDFパスワード解除」機能があり、アップロードして解除できます。手軽ですが、PDFを外部サーバーに送るため、次の点に注意してください。
- 機密ファイルは使わない:契約書・個人情報・社外秘は、情報漏えいのリスクを考え、方法①②のアップロード不要の手段を選びます。
- 無料の制限:1日の処理回数などに制限がある場合があります。
- 使う場合も、あくまで自分が権限を持つPDFに限ってください。
パスワードが解除できないときの原因
うまくいかないときは、たいてい次のいずれかです。
- そもそもパスワードが分からない:「文書を開くパスワード」が不明な場合、特に最新の暗号化方式では、知らずに解除するのはほぼ不可能です。PDFの作成者に連絡して、パスワードや解除を依頼するのが最も確実で正当な方法です。
- 印刷まで禁止されている:権限パスワードで印刷が制限されていると、ブラウザの「PDFとして保存」が使えません。作成者に解除を依頼するか、許可された専用ソフトが必要です。
- 入力ミス:パスワードは合っているつもりでも、CapsLockがオンで大文字になっている、全角で入力している、などが原因のことがあります。入力内容を再確認しましょう。
- ファイルが壊れている:ダウンロード途中でエラーが起きると開けなくなることがあります。別の端末で開く、元ファイルを取得し直す、で改善することがあります。
どの方法を選ぶ?目的別の早見表
| あなたの状況 | おすすめ |
|---|---|
| パスワードは分かる・機密ファイルを安全に外したい | 方法①(Edge/Chromeで印刷) |
| 印刷・コピー制限(権限)を外したい | 方法②(セキュリティを「なし」に) |
| 手早く外したい(機密でない自分のPDF) | 方法③(オンライン) |
| パスワードが分からない | 作成者に連絡して依頼 |
Word経由でパスワードを解除する詳細手順
WordにはPDFを開く機能があります。WordでパスワードPDFを開いた後に再びPDFとして保存すると、パスワードなしのPDFが作れます。
- Wordを起動して「ファイル」→「開く」からパスワード付きPDFを選択する
- 「このファイルをPDF形式から変換すると…」のダイアログで「OK」をクリックする
- パスワードを入力してPDFを開く(Wordが変換処理を行う)
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」でファイルの種類を「PDF」にして保存する
- 保存されたPDFはパスワードなしで開ける
パスワードの種類を見分ける方法
解除方法を選ぶ前に、どちらのパスワードかを確認しておきましょう。
- Adobe Acrobat Readerでパスワードを入力してPDFを開く
- 「ファイル」→「プロパティ」(Ctrl+D)→「セキュリティ」タブを開く
- 「文書の制限の概要」で「印刷:許可されていません」「コンテンツのコピー:許可されていません」などと表示されていれば権限パスワード(操作制限)
- PDFを開いた時点でパスワードを求められた場合は閲覧パスワード(開くためのパスワード)
| パスワードの種類 | 症状 | 解除の目安 |
|---|---|---|
| 閲覧パスワード | PDFを開く際にパスワード入力を求められる | パスワードを知っていれば方法①②③で解除可能 |
| 権限パスワード | PDFは開けるが印刷・コピー・編集ができない | Acrobat Readerでセキュリティ設定をNoneに変更して保存 |
まとめ
- PDFパスワードには「開くパスワード(閲覧)」と「権限パスワード(印刷・編集制限)」の2種類があり、解除方法が異なる
- パスワードが分かっているなら「Edge/ChromeでPDFを開いてMicrosoft Print to PDFで保存」が最も手軽・安全
- Word経由でも同様に解除できる(WordでPDFを開いて再度PDFとして保存)
- 印刷・コピー・編集の権限制限なら「Acrobat ReaderでセキュリティをNoneに変更して保存」
- 機密書類のパスワード解除はオンラインサービスへのアップロードを避け、Edge/WordなどローカルPCで処理する
- パスワードが分からない場合は作成者に問い合わせるのが唯一の正当な手段







